2016 Fiscal Year Research-status Report
精神疾患を合併する母から出生した児における乳児期早期の脳機能評価
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15K16542
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加藤 育子 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (00613720)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 母胎精神疾患 / 近赤外分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
当院で出生したすべての児の母に対して1か月健診にてエジンバラ産後うつ評価を行い、産後1か月時の母の精神状態について把握を行った。昨年度1年間で通常の1か月健診を受診した児は453名であった。精神疾患を持つ母に対しても同様にエジンバラ産後うつ評価により母の状態を把握したが、高得点を示す例が多く存在した。 精神疾患を持つ母胎出生児について、定期的な乳児健診を継続し発達の評価を行った。一部に発達遅延を認める症例を認めた。現在全体数について、児の発達状況の解析を行っている。 母胎精神疾患2名について同意を得て近赤外分光法による脳循環の評価を行うことが可能であった。当初予定していたpocket NIRSによるものより、さらにチャンネル数を増やした91チャンネルNIRS ( ETG-7000, Hitachi Medical Corporation, Tokyo, Japan ) を使用してプローブを頭部全体に配置し、自然睡眠下で10分間測定をした。いずれにも一定のゆらぎがみられており、そのゆらぎの部位による違いを検討している。 正常児は31例測定できており、母体精神疾患の児と比較して解析予定である。 オキシトシン測定に関しては、測定方法が確立せず、採尿は可能であったが測定に至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
精神疾患の母から計測の同意を得ることは難しく、出生数に対して検査可能な児を確保することに難渋している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの児で解析を進めるとともに、さらに被験者を募集し計測する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度はオキシトシン測定が進まずに、キット購入の費用が必要でなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度オキシトシン測定のためにキット購入予定。 また、学会発表を適宜行う予定。
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