2016 Fiscal Year Annual Research Report
Respiratory phase-dependent information processing in the olfactory cortex
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15K16564
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| Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
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Principal Investigator |
成清 公弥 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (70599836)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 呼吸 / 嗅覚 / 嗅皮質 / 徐波睡眠 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
・呼吸フェーズ同期的な嗅皮質の層別活動の解析
これまでの研究で、嗅覚神経系のうち嗅皮質の大部分（前嗅核、前部梨状皮質、後部梨状皮質）では、呼吸の吸息・呼息による外界からの嗅覚入力のオン・オフと対応するかたちで、内在的に呼吸フェーズ同期的な神経活動が嗅皮質の層別に作り出されていることが示唆された。これまでは特定の匂いを呈示しない状態での嗅皮質の自発的な活動に注目した研究を行ってきたが、今回実際に匂いを嗅いでいる時の活動を調べるために、ラットに各種匂い物質を呈示しながら嗅皮質の記録を行った。その結果、匂い呈示時でも非呈示時とほぼ同様の呼吸フェーズ依存的な嗅皮質の層別の活動（電流源密度解析法により推定した吸息期の嗅皮質の表層部への興奮性入力と呼息期の嗅覚皮質の深層部への興奮性入力）を確認できた。また徐波睡眠中に同様の嗅皮質の活動を記録したところ、嗅皮質の層別の活動と呼吸フェーズとの同期性が覚醒中に比べて顕著に低下していた。これらのことから、この呼吸フェーズ依存的な活動は、覚醒時の嗅皮質における普遍的な活動形態であることが示唆された。
・マウスでの実験系の開発
これまでの研究では実験動物としてラットをもちいていたが、より遺伝学的手法を取り入れやすいマウスをもちいて実験を行うために、これまでのラットと同様の呼吸をモニターしながら神経活動記録を行う実験系をマウスにおいて立ち上げた。このマウスの実験系を用いて、現在、嗅皮質の特定のニューロンの光遺伝学的手法による操作を取り入れた実験の準備を進めている。
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