2016 Fiscal Year Research-status Report
近代仏教学と帝国日本－仏教国益論に関する基礎的研究－
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15K16619
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| Research Institution | Taisho University |
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Principal Investigator |
三浦 周 大正大学, 仏教学部, 非常勤講師 (60646222)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 近代仏教学 / 護法仏教 / 皇道仏教 / 仏教国益論 / 総力戦体制 / 学問史 / 学術研究助成 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
１、研究目的【近代仏教学におけるプラットフォーム】に沿い、平成27年度に引き続き大正大学図書館において「学事資料」の調査・閲覧・複写（デジタル化）をおこなった。主な対象は①「皇道仏教研究所」「東亜学」関連資料【継続】、②「伝道学」関連資料【新規】、③「学術研究助成金」関連資料【新規】である。①の資料群の分析をおこない、その成果を江島尚俊・三浦周・松野智章編『戦時日本の大学と宗教』（法蔵館2017）として刊行した。ここで提示した課題「伝道学における標準語」について同大図書館において②の調査・閲覧・複写をおこない、国語学史を踏まえつつ、布教伝道に際した国家・国語・日本語・標準語について機能／規範という観点から分析をおこなった。
２、研究目的【国家による学術研究助成】に沿い、同大図書館において③の調査・閲覧・複写をおこなった。また、関連資料（歴史公文書等）を収集し、民間の学術助成財団も対象として戦前における学術研究助成を概観した。結果、1914‐1945における15団体（有栖川宮紀念学術奨励資金・外務省対支文化事業・財団法人啓明会・財団法人斎藤報恩会・財団法人末延財団・財団法人東照宮三百年祭記念会・財団法人服部報恩会・財団法人原田積善会・聖徳太子奉賛会・帝国学士院・日本学術振興会・日本文化協会・松方公爵米寿祝賀記念奨学資金・文部省精神科学研究奨励金・吉田奨学資金財団）での仏教学関連の助成研究（のべ128人・145件）を明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
27年度は研究に若干の遅れが生じたが、28年度は前年の未消化分も含め当初計画を遂行し、成果として編著書を刊行している。加えて、当初計画にない（１）「民間による学術研究助成」、（２）「伝道学における標準語」の調査・研究を実施し、より多角的なアプローチができたことによる。
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| Strategy for Future Research Activity |
28年度の研究、特に戦前の学術研究助成（仏教学関連）によって、そのオピニオンリーダーが高楠順次郎であることが実証できた。当初計画にはないが、仏教学という領域の形成に際した国語学との関連、ひいては「言語と人種」という大きな問題を念頭に上田万年‐高楠順次郎ラインの検証をおこないたい。
研究目的【超宗派組織による国際交流】は当初計画どおり実施する。
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| Causes of Carryover |
当初、文献複写を予定していた書籍を古書として購入したため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
差額194円であるので当初計画どおりに執行したい。
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Research Products
(5 results)
