2016 Fiscal Year Research-status Report
十七世紀オランダにおけるデカルト主義の宗教・政治思想とその影響
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15K16633
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Research Institution | Tokyo Christian University |
Principal Investigator |
加藤 喜之 東京基督教大学, 神学部, 助教 (00708761)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 思想史 / 哲学 / 宗教学 / キリスト教 / オランダ / スピノザ / デカルト / 十七世紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、おもに17世紀オランダの宗教・政治関連の史料にあたり、とくにスピノザとその周辺の著者たちのテクストを分析した。それに加えて、前年度にライデン大学の文書館で複写・スキャンした書簡や討論も数点分析することができた。 今年度の研究成果は、六月に立教大学、八月にベルギー・ブリュージュ(英語)、九月には広島女学院大学、三月にはロッテルダム大学(英語)で発表し、本研究についての貴重な批判や意見を多くの研究者から聞くことができた。ブリュージュで開催された16世紀学会では、パネルをオーガナイズし、本課題に関する発表を行った。またさらに、オランダではロッテルダム大学ファン・ルーラー教授に加えて、17・18世紀オランダ思想史の専門家であるファン・ブンゲ教授、初期近代のスコラ学の専門家のアンリ・クロップ教授、ジョン・ロックの専門家であるポール・スクールマン教授、またナイメーヘン大学のルツィー教授、ヒライ研究員から本研究に関する貴重な助言や批判を受ける。成果発表や研究協力者らの助言を参考にして、本研究をさらに向上させ、当初の研究目的にいっそう近づいたと思われる。 成果の発表に関して言えば、単著の準備はほぼ終わっており、今後は編集者の手による校正が加えられる予定である。また平成29年9月にミネルヴァ書店から出版予定の宗教改革に関する共著へ寄稿した。6月に校正作業が始まる予定である。また英語論文の投稿も準備中であり、夏までには投稿できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた研究に関しては、予定どおり行うことができた。また、発表を通して貴重な批判を聞くことができ、今後の研究にも反映させていくことができるだろう。他の研究者との交流も日本とオランダで予想していた以上に行うことができ、研究への批判と奨励を受けることができた。とりわけロッテルダム大学においては、平成30年3月に始める国際共同研究の準備も進めることができた。成果発表に関していえば、日本語での執筆はおおむね順調にすすんでいるが、英語での投稿論文は予定よりやや進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
成果を反映させた単著の編集作業を終え、2017年度中には刊行のめどをつける。おそくとも次年度には出版する。また、今年はこれまでの成果を反映させ、英語論文を数点投稿する予定である。また、前年度の成果をふまえ、さらなる史料の分析を行う。発表に関して言えば、秋に開催される日本キリスト教学会で研究発表を行い、10月には再度ロッテルダムで研究発表を行う予定である。2016年度から上智大学の中世思想研究所で立教大学の阿部善彦、東洋大学の坂本邦暢らとともに発足させた「神学・哲学史」での活動を推し進めていく。これらの発表を通して、さらに本研究を発展させていきたい。
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Causes of Carryover |
2016年度に購入予定であった物品を購入できなかったことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度に購入予定であったが、購入できなかった物品を、2017年度中に購入する。
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Research Products
(5 results)