2017 Fiscal Year Annual Research Report
Transformation of the U.S. Film Industry and Mode of Production in the Age of Digital Transition
Project/Area Number |
15K16668
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
河原 大輔 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 助教 (20724024)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アメリカ映画 / 映画産業 / 技術移行 / デジタル / ポリティカル・エコノミー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、初年度ならびに2016年度に実施したデジタル映画の規格標準化を巡る動向に関する調査を拡大するかたちで、延期されていた言説資料の収集・分析のための海外アーカイブ調査を実施することができ、その調査結果をまとめた。アメリカ合衆国における海外調査に関しては、最終年度に延期されていたアーカイブ調査をカリフォルニア州ロサンゼルス市を中心にUCLA付属図書館、映画芸術科学アカデミー付属マーガレット・ヘリック・ライブラリー、ゲティ・リサーチ・インスティチュート等で実施した。その調査では、アメリカ国内の映画興行に関して全米劇場保有者協会が刊行する年鑑のバックナンバーや大手スタジオ製作のデジタル・ブロックバスター映画のレンタル・リスト等、日本国内ではアクセスが不可能であった資料を閲覧、一部複写することができた。資料収集により、デジタル移行と並行して進行したアメリカ合衆国における映画館の地域的集中についての具体的なデータを入手することができ、米国外の市場(例えば日本)との国際比較を行う視座を得ることができた。国内においても、映画を含むメディア・通信産業のインテリジェンス・サービス会社が発行する雑誌のバックナンバーが所属先図書館に収蔵されていることがわかり、定期的に資料調査を実施した。産業内の利害対立等、映画のデジタル移行についての言説調査については、初年度に実施した規格標準化を巡る動向についての分析と本調査の考察結果を統合する形でまとめ、査読制雑誌に発表した。
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