2018 Fiscal Year Annual Research Report
Memory of the Holocaust in Polish Literature, Art, and Public Spaces: An Interdisciplinary Study
Project/Area Number |
15K16719
|
Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
加藤 有子 名古屋外国語大学, 外国語学部, 准教授 (90583170)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | ポーランド文学 / ポーランド美術 / ホロコースト / ワルシャワ・ゲットー / リヴィウ / 写真 / 記憶 / 博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在ウクライナ領となった旧ポーランド領のユダヤ人墓地やシナゴーグの現状を見学、調査した。ポーランドでは、ポーランド・ユダヤ史博物館やゲットー跡地の現状を調査し、ポーランドの研究者と意見交換した。その過程でポーランドの大学やシンポジウムへの講演の招待を複数得た。研究者との研究交流が寄稿や研究グループへの参加の提案につながり、国際的な研究ネットワークが広がりつつある。 国内では、本課題を基課題とする国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)との共催で、ポーランドから4名、日本から4名、ポーランドにおけるユダヤ人虐殺の専門家、ホロコーストの記憶と広島の原爆をめぐる記憶や歴史の専門家を招き、国際シンポジウム「ポーランドと日本における第二次世界大戦の記憶―ホロコーストと原爆を起点とする比較的アプローチ」を11月に名古屋で2日間にわたって一般公開で行った。ポーランドにおけるユダヤ人虐殺の記憶をめぐる本研究課題の成果も反映させた企画であり、日本とポーランドの研究者の交流が生まれ、今後の共同研究にもつながった。 福島県白河市のアウシュヴィッツ平和博物館のニュースレターに、本研究の成果であるポーランドにおけるホロコーストの記憶の現状をめぐる記事を4回連載した。近年のポーランドの博物館の状況や、日本であまり紹介されていないアウシュヴィッツ以外の絶滅収容所跡地や記念碑の状況を紹介した。また、ポーランド国内のユダヤ人虐殺をめぐる政治・社会的言説の最新の状況も紹介した。一般にも向けた研究成果の還元と言える。 この他、1942年にナチス・ドイツ占領下のリヴィウのゲットーで射殺され、近年再評価が進むイディッシュ語とポーランド語の作家デボラ・フォーゲルの小説『アカシアは花咲く』とイディッシュ語作品を日本語訳し、背景の詳しい解説を付して刊行した。これも本課題に関わる研究成果である。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Bruno Schulz - entre modernisme & modernite2018
Author(s)
Wlodzimierz BOLECKI, Dieter DE BRUYN, Maria DELAPERRIERE, Peter ESTERHAZY, Aleksander FIUT,David GOLDFARB, Jerzy JARZEBSKI, Ariko KATO, Michal Pawel MARKOWSKI, Viera MENIOK, Zaneta NALEWAJK, Joanna PAWELCZYK, Stanislaw ROSIEK, Marc SAGNOL, Jean-Pierre SALGAS, Malgorzata SMORAG-GOLDBERG ほか15人
Total Pages
412
Publisher
Paris: Editions L'improviste
ISBN
978-2-913764-61-3
-
-
-