2018 Fiscal Year Annual Research Report
Designing Second Language Haiku Writing Pedagogy: Investigating Linguistic and Textual Features of English Haiku written by Japanese L2 Learners
Project/Area Number |
15K16789
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
飯田 敦史 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (50622122)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 英語ライティング / 俳句 / 自己表現力 / 感情表現 / 日本人英語学習者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,日本人英語学習者が俳句を使ってどのように自己表現力を育成できるかを検証し,日本人に適した英語ライティング指導法を提案することを目的に実施された.特に本研究では,(1) 日本人大学生が作成した英語俳句の言語学的特徴と感情表現のパターン,(2) 俳句ライティングの可能性と限界,(3) 学習者の俳句作成活動に関する見解に焦点を当てて調査を行なった. 1つ目の調査では,研究参加者738名が作成した7,348個の英語俳句から言語学的特徴を調査した.結果として,英語俳句は1句につき平均13 (4-5-4) wordsで構成され,使用されている単語の90%が,英語母語話者が日常生活で使用する上位2,000語に一致していた.人称代名詞においては,1人称が最も頻繁に使われており,2人称や3人称の使用は非常に限られていた.感情表現に関しては大きく6パターンに分類され,学習者は自己表現する際,「体の部位」「色」「感情」「気温」「身体的反応」「知覚過程」を表す単語を使用することがわかった. 2つ目の調査では,738名から無作為に選ばれた133名を対象にアンケートを実施した.本調査より,学習者の81.4%が俳句作成は有意義な活動であり,83.1%が俳句は興味の持てる活動であると考えていることがわかった.また,学習者は俳句作成により新たな語彙を習得でき,言語意識も高まると考えていることも明らかになった.その一方で,俳句作成が書く力の向上に役立つと考える学習者は75%にとどまった. 3つ目の調査では,前調査の対象者である133名が作成したリフレクション・エッセーをコーディング手法により分析した.分析結果から,「俳句の難しさ」「英語学習への意識変化」「スキル向上」「感情表現」「振り返り」「日本語と英語の違い」の6つの主題が検出され,俳句の学習効果や学習者が俳句作成時に遭遇する問題点が明らかになった.
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Research Products
(8 results)