2015 Fiscal Year Research-status Report
日本人英語学習者の留学を通した相互行為能力発達過程の解明と英語教育教材への応用
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15K16805
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
シーゲル 亜紀 (飯室亜紀) 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 助教 (50454963)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 第二言語習得 / 相互行為能力 / 会話分析 / 留学 / 縦断的調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人英語学習者の海外留学における相互行為能力の発達過程とその要因を長期的・追跡的・会話分析的視点より解明することを目的としている。本年は実施計画に記載した通り、データ収集を中心に行った。予定通り6名の留学予定者を研究協力者として参加の同意を得ることができた。そのうち3~6ヶ月留学者が5名、9ヶ月留学者が1名である。留学先は米国と英国の英語圏である。留学前に研究内容の説明、同意書へのサイン、インタビュー等を行った。8月頃に全員留学先へ行き、留学中は研究協力者の友人、ホームステイ先の家族、寮のルームメイトなどとの会話録画を平均月1回のペースで、各回約30分の会話データを研究協力者が収集し、随時研究代表者へ送信した。そして、帰国後にインタビューを行った。9ヶ月留学者はまだ留学中の為、引き続き会話データの収集を行っている。収集済みの約12時間分の録画・録音データの基本的なテープ起こしを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り6名の留学予定者を研究協力者として同意を得、留学中の会話データとインタビューデータを収集することができた。また、これらの録画・録音データの第一弾の荒いテープ起こしを行った。当初予定していた留学先への調査は出張許可が降りなかったことにより行うことができなかった。しかし、帰国後インタビューをとおして留学中の活動等を詳しく聞くことにより多少補うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は9ヶ月留学者の会話データを引き続き収集するとともに、6月の帰国後にインタビューを行う。また、前年度の繰越金を使用して、新たに短期語学留学へいく研究対象者を募集し、データ収集を行い、前年同様にテープ起こしを行う。
次年度、特に力を入れたい点はすでに収集し書起したデータを会話分析で使用する精密な書き起こしデータにしていきたい。これを元に分析を行い、分析結果を順次学会や論文で発表していきたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、テープ起こしを業者へ依頼したが納品日が遅れたため業者のポリシーで無料になったからである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これらの金額と次年度以降に請求する研究費を合わせた使用計画としては、国際学会とシンポジウムでの発表、ニューカッスル大学の研究協力者との会議、また、新たに研究対象者の募集とデータ収集に関わる謝金、旅費、およびテープ起こしに使用する予定である。
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