2015 Fiscal Year Research-status Report
第二次世界大戦の終結と戦後秩序の形成-宮中グループの「戦前」と「戦後」-
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15K16826
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 多聞 京都大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (70636216)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 天皇 / 終戦 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は戦後70周年ということもあり、メディアにおいても「終戦」がさまざまな形で取り上げられた。 特に、『昭和天皇実録』に関する書籍が数多く出版されたこともあり、本研究もこれらの諸研究がベースとしている史料を収集した。そして、日本国際政治学会 2015 年度研究大会(仙台国際センター、2015年11月1日)において「『昭和天皇実録』と日本の終戦」と題して中間報告を行った。ほかにも、第1回日瑞学術交流ワークショップ(軽井沢町中央公民館、2015年8月22日)において「第二次世界大戦の和平交渉とスイス」と題した報告を行った。その後、イギリスで史料調査を行ったところ、この時期のスイス公使館の暗号が解読されていることが判明した。この史料調査の成果については、今後発表する予定である。いわゆる「終戦」に関しては「『聖断』と『終戦』の政治過程」(筒井清忠編『昭和史講義 最新研究でみる戦争への道』(筑摩書房、2015 年7月)という論文を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
史料の収集が順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、国内史料の収集につとめるだけではなく、諸外国の史料の収集が課題である。 戦争末期の諸外国に関する「情報」がどのように日本国内において扱われたのかという観点から、諸外国の新聞や雑誌などを収集する予定である。また、諸外国に解読されていた日本の暗号についても、史料を収集する予定である。
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