2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K16839
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安岡 健一 大阪大学, 文学研究科, 講師 (20708929)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高齢化 / 農村 / 過疎化 / 老人クラブ / 地域福祉 / 社会教育 / 公民館 / 福祉国家 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)成果公開 査読論文「高度成長期地域社会における高齢者の研究」を日本農業史学会の学会誌『農業史研究』50号、2016年3月に掲載した。本研究の着想を得た原点となる論文からすすめてきた、一次資料の読解に基づいた論文を公開し、新たな研究段階へ進むことができた。本論文を関係者に送付し、成果の普及と研究の交流・発展につなげる。 (2)資料調査 【地域資料】2015年度においては中盤に所属研究機関の移動があり、研究計画を組み替えた。具体的には、長野から大阪に移転したため、社会福祉の先進地であった大阪をはじめとする関西地方の資料も収集対象に加えた事である。大阪および京都において社会福祉関係の文献を収集し、読解をすすめた。今後は長野と関西の同時代的比較を目指す。【文献資料】『老壮の友』という高齢者向けの雑誌や、「戦後高齢社会基本文献集」など刊行された資料集などを収集した。高齢者自身による資料は散逸が進んでおり、蒐集が難しいが引き続き取り組む。 (3)研究基盤整備 研究プロジェクト初年次であることにかんがみ、移動しながら活用できるPCや資料整理のために必要な機材をそろえた。 (4)次年度にむけての予備調査 全国老人クラブの初代の代表を務めた灘尾弘吉関係の資料を親族を訪ねて探したが、調査着手には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
査読付き論文として日本農業史学会の学会誌『農業史研究』50号に論文「高度成長期地域社会における高齢者の研究ー課題の提示と地域老人クラブ形成期の事例」を掲載できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)長野県から大阪に研究の拠点が移ったため、大阪・京都・神戸の事例を調査対象に含める。長野での集中的な調査に必要な予算を計上していなかったため、環境的に難しくなったが、当初の研究計画で提示した飯田市歴史研究所との協力関係は維持されているため、規模を変更して引き続き取り組み、対象地域を拡大することで、広い視野から取り組むこととする。 (2)学会報告 国内でまとまった成果の公開に成功したため、海外での研究発表を目指す。
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Research Products
(2 results)