2017 Fiscal Year Annual Research Report
Restration study on shellfish utilization in the western islands region of the Pacific in prehistoric
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15K16873
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山野 ケン陽次郎 熊本大学, 埋蔵文化財調査センター, 助教 (10711997)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 考古学 / ミクロネシア / 琉球列島 / 貝製品 / 製作技術 / ラッテ期 / 先ラッテ期 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.グアム島Haputo遺跡の貝製品の分析 グアム島Haputo遺跡の貝製品について、実測作業と一覧表作成を実施し、分析した。マリアナ諸島の先史時代であるラッテ期(AD1000~1700年頃)の貝製品として、貝斧、貝刃、貝製釣針などの実用品と、貝製小玉、貝製垂飾品などの装飾品がある。貝製釣針はシュモクアオリガイを用いている。分析の結果、当時の釣針製作者が、素材となる貝殻本体の厚みや剥離を及ぼす成長線の向きを考慮し、実用品として耐えられるよう選択的かつ規格的な貝製品製作をおこなっていたことを復元できた。 2.グアム島Naton beach遺跡の貝製品の分析 グアムミュージアムの保管するNaton beach遺跡は先ラッテ期(1500BC~AD1000年頃)の埋葬遺構が数多く見つかっており、これに貝製品が伴っている。報告書では実測図の掲載がほぼないため、実測図の作成と写真撮影を実施した。結果、ラッテ期と比較し、シャコガイ科製腕輪やイモガイ科製腕輪、タカラガイ製玉類、ウミギクガイ科製円盤状貝製品、貝製小玉など多種多様な貝製装飾品が認められた。これらを実測図化し、基礎資料とした。 3.貝製品に関する情報交換と集成作業 MARS(Micronesian Archaeological Research Services)にて考古学者のDarlene R.MooreとJudith R.Amesburyと情報交換。MARSにて文献を収集した。収集した資料は”ARCHAEOLGICAL ASSESSMENT, TESTING,DATA RECOVERY<,AND MONITORING”等21個のPDFファイルで全て貝製品に関連する。
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