2015 Fiscal Year Research-status Report
歯石残存デンプン粒分析法による南九州南西諸島地域の植物食の実態と変遷の解明
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15K16879
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Research Institution | Kagoshima Women's Junior College |
Principal Investigator |
下野 真理子 鹿児島女子短期大学, その他部局等, 助手 (10533474)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | デンプン粒 / 南西諸島 / 芋類 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は南九州および南西諸島から出土した古人骨(古墳時代と中世)から歯石を採取し、歯石に残存するデンプン粒を検出した。穀類とも考えられるデンプン粒が検出されたため、精査中である。歯石から検出されるデンプン粒は主に生前の植物食料に由来するため、この地域の植物食や農作物を解明する手掛かりとなる。 デンプン粒から植物種を同定するための基礎データを整備する目的で、南西諸島の各地で穀類、芋、野菜等の植物資料の収集を行い、デンプンの抽出と形態観察、計測を行った。 デンプンは調理や口腔内での消化酵素や咀嚼など、あらゆる影響を受けると考えられるため、主に調理を想定した実験を行った。デンプンの変化について観察および記録を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題で対象としている地域以外の分析があり、平成27年度に計画していた地域での資料収集および分析ができなかったため。また、観察のための準備はできていたが、観察、記録の作業が遅れてしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に到達できなかった計画とともに平成28年度実施予定の作業を研究協力者と精力的に進めていく。
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Causes of Carryover |
物品購入予定の変更があったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
歯石デンプン粒分析法確立のための化学的実験をさらに充実させる必要性があるため、これらの実験に次年度使用額の多くを充てる予定である。
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Research Products
(2 results)