2016 Fiscal Year Research-status Report
イスラーム復興運動をめぐる東南アジア-南アジア間の交流に関する人類学的研究
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15K16897
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
小河 久志 常葉大学, 社会環境学部, 講師 (50584067)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イスラーム復興運動 / グローバル化 / タブリーグ / タイ / 南アジア / 国際移動 / 宗教実践 / 文化人類学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、世界最大の規模を誇るイスラーム復興運動タブリーグを媒体としたイスラームをめぐるトランスナショナルな地域間交流の実態を、タイとバングラデシュをフィールドに明らかにすることを目的としている。2016年度は、以下の2点の成果を得ることができた。第一は、これまでの調査研究で獲得した情報の取りまとめと公表である。具体的には、学術論文の執筆(年度内刊行済2本、印刷中2本)と研究発表(2回)を行った。これにより、これまでの研究の成果を公表するとともに、研究者等との意見交換を通して、本研究に関わる貴重な情報を得ることができた。第二は、文献の渉猟と読解である。具体的には、東南アジアと南アジアに生起するイスラーム復興現象や、そこに関わるタブリーグ等のイスラーム復興運動団体、政教関係等に関する和・英・タイ語の文献を収集し読解した。この文献研究を通して、今後の調査研究の基盤となる知見を獲得することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2016年度は、これまでの調査で得られた資料の取りまとめと文献資料の渉猟、読解に重点を置いたことと、バングラデシュとタイ南部の治安の不安定化により、当初計画していたフィールドワークを行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終年度となる2017年度は、可能な限りタイとバングラデシュでフィールドワークを行う。また、昨年度同様、これまでの調査研究の成果を、学術論文の執筆や学会での研究発表といったかたちで積極的に公表する。
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Causes of Carryover |
2016年度は調査先の治安の悪化等により、当初計画していた現地調査を行うことが出来なかったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、昨年度実施できなかった海外調査(タイとバングラデシュ)に関わる旅費と謝金、国内調査費、書籍等の物品購入費として使用する予定である。
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