2017 Fiscal Year Research-status Report
中国系移民社会間における再生産労働の分業化と家族形成をめぐる社会人類学的研究
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15K16899
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
横田 祥子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教 (80709535)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 結婚移民 / インドネシア華人 / 台湾 / 移動する子供 / メイド / 再生産労働 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、当初の予定では、マレーシア、シンガポールとインドネシアにて調査する予定であったが、昨年度マレーシア調査を行ったことと、諸事情により、インドネシア西カリマンタン州、台湾台中市において結婚移民とその家族について追跡調査を行った。それにより、国際結婚によって誕生した移民第二世代の教育、就業状況や、移民第二世代をめぐる世論彼らを取り巻く世論、家族関係の変化などを調査した。さらにインドネシアでは、結婚移民ブーム以前、女性の就業形態がいかなるものであったのかを調査し、有益な情報を得ることができた。また、インドネシアにおける結婚移民の新たな状況についても調査を行った。研究業績として、本年度は、インドネシアにおける結婚移民の歴史について、インドネシア科学院と京都大学共催のワークショップにて報告を行った。現地研究者と意見交換を行い、現地研究者の見解を伺うことができた。また、インドネシアにおける結婚移民研究の成果の一部が、台湾の交通大学から出版された学術書の一篇に収められた。その他、台湾にてフィールドワークを行なった際、「社会問題」を扱う研究者としての立場を自省・模索した経験も、学術書の一篇として発行された。また、一般向けワークショップにおいても、それに関する発表を行った。他、結婚移民に関する項目の執筆を担当した『華僑華人の事典』が発行された。最後に、インドネシア西カリマンタン州のナショナリズムを論じた書籍について書評論文を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外調査に当てられる時間が、非常に限られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
長期休暇以外でも、最大限研究に時間を費やすことができるよう、スケジュールを組み直す。
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Causes of Carryover |
家庭の事情により、本務校夏季休業中に十分な海外調査を行うことができなかった。
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