2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Legitimacy of International Law: From State Consent to the International Rule of Law
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15K16908
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
郭 舜 北海道大学, 法学研究科, 准教授 (30431802)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | グローバル法秩序 / 国際法の正統性 / 法の支配 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究計画の最終年度にあたり、研究成果の取りまとめに向けた作業を行った。具体的には、これまでの研究成果を学会・研究会の場で口頭発表しフィードバックを得つつ、論文としてまとめ公表するために執筆を行った。検討すべき最新の重要文献に対象を絞り込んで分析・検討を進め、対象としての国際法の概念確定、国家合意モデルの不適切性の指摘を踏まえて、国際組織の政治的正統性と国際法の正統性とを区別しつつ法の支配を軸とする国際法の正統性についての理論モデル構築を行った。 7月にトルコ・イスタンブールにて予定されていたIVR 世界大会に参加・報告予定であったが、現地の治安状況悪化に鑑み、不参加とした(なお、同大会は直前にポルトガル・リスボンでの開催に変更された)。それを補うかたちで関西方面の法哲学研究者の集まりである法理学研究会4月例会、および所属研究機関における北大法理論研究会で口頭報告の機会を得、それぞれ多くの参加者から建設的な意見を得ることができた。 成果の一部は共著『現代法哲学講義』の改版に当たって担当章に盛り込んだ(2018年4月刊行予定)。また、英語によるオンライン辞典プロジェクトも進行しており(将来的に書籍化が予定されている)、その担当部分にも成果の多くが反映されている。 研究期間全体の成果の取りまとめについては、研究代表者の異動などのためなお時間を要するものの2018年中には単著書籍として出版を予定している。
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