2016 Fiscal Year Research-status Report
租税法と通貨:為替差益に対する課税を手掛かりとした考察
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15K16917
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Research Institution | Ministry of Finance, Policy Research Institute |
Principal Investigator |
藤岡 祐治 財務省財務総合政策研究所(研究部), 研究部, 研究官 (40632237)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 為替差損益に対する課税 / 所得課税 / 通貨 / 金銭 / 貨幣 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,昨年度に選別及び収集した文献につき,昨年度に得られた見通しを基に分析を進めた。
昨年度の作業は為替差損益に対する課税問題の全体像を把握することに重点が置かれていたのに対し,本年度はより個別的な論点の分析へと重点を移した。そして,為替差損益に対する課税のあり方について理論的にどのような方向性があり得るのかについて検討を進めた。このように本研究は,解釈論にとらわれない理論的な研究を行うものであるが,個別的な論点の検討にあたっては具体的な事例も参考となる。そこで,為替差損益に対する課税が問題にされる事例が欧州を中心とした諸外国で増えてきたことから,これらについての検討を行い,その簡潔な内容を紹介するものを公刊した。
これらは,基本的に文献の調査及び分析であるが,本年度は2016年12月と2017年3月に研究成果について報告も行った。これらの文献調査及び研究会報告におけるコメントを踏まえて,研究成果を取りまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の作業自体は順調に進捗したものの,昨年度の進捗状況の遅れを取戻すには至らなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画からは若干遅れているものの,研究の取りまとめを行い,研究成果の公刊を行う予定である。
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Causes of Carryover |
補助事業期間を延長することとしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
書籍や物品の購入に使用する予定である。
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