2015 Fiscal Year Research-status Report
アメリカ憲法史における「憲法上の権利」の対国家性の検討
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15K16926
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| Research Institution | Sojo University |
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Principal Investigator |
清水 潤 崇城大学, 総合教育センター, 准教授 (40611455)
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2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 憲法史 / アメリカ憲法 / 私人間効力論 / コモン・ロー |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アメリカ憲法史における「憲法上の権利」の対国家性を憲法史の一次資料にまでさかのぼって検討することである。当初、統治の法として出発したアメリカ合衆国憲法は、19世紀における再建修正を経て、権利保護のための法としても観念されることになる。その際に、「憲法上の権利」を形作っていくにあたって、法律家たちが依拠したのが、コモン・ローの伝統であった。しばしば私人間にも効力を有するコモン・ロー上の権利が、憲法的保護をも享受すると考えられたのである。しかし、20世紀の憲法革命を経て、憲法上の権利とコモン・ロー上の権利は分離を始めたと考えられる。
初年度は、英語論文一本、英語報告二回、日本語報告二回の業績を達成したが、そのうち、英語および日本語で行った査読付き報告は、かかる仮説に基づいて行った。執筆もある程度進んでおり、来年度中にはすでに日本語論文一本の公刊が査読を経て確定しているほか、英語論文も20ページ程度は既に完成しており、早い段階で投稿可能な状態にまで持って行きたいと考えている。
本研究は、先行研究があまりなかったアメリカ憲法史について、「憲法上の権利」という観点から光を当てるもので、テーマ自体に新奇性があり、報告でもおおむね好意的な評価を得られたと考える。また、「憲法とは何か」という非常に基礎的な問題を扱っているため、思想史研究という地味な領域ではありながら、多くの研究者の興味を引きやすいのではないかと考えている。研究自体は順調に推移しているので、今後も論文の刊行と研究報告を行っていく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文は少なくとも年一本のペースで公刊できており、研究報告も年4回程度の回数を維持できている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後も、一次文献および二次文献の渉猟を中心に行い、論文を執筆し、成果を研究会や学会で報告する。
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Research Products
(8 results)
