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2016 Fiscal Year Research-status Report

第三者を通じた議決権行使方法と決議の瑕疵に関する比較法研究

Research Project

Project/Area Number 15K16966
Research InstitutionOsaka University of Economics

Principal Investigator

藤嶋 肇  大阪経済大学, 経営学部, 准教授 (70368124)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords株主総会 / 議決権 / 代理行使 / 代理人資格 / 定款自治 / 決議の瑕疵 / ドイツ株式法 / ドイツ有限会社法
Outline of Annual Research Achievements

当年度においては、日本およびドイツにおける株主総会での第三者を通じた議決権行使制度およびその制限の沿革に関する資料を収集し、概要を把握することに努めた。さらに、日本における瑕疵ある否決の株主総会決議の効力に関し、最高裁判所平成28年3月4日第2小法廷判決が当該論点に関する判断を下したところ、それが本研究の研究目的④「瑕疵ある否決決議の取消可能性とその効力に関し、否決された決議の生成過程に着目した解釈を得る」に関係するものであったため、先行して研究を進めることとなった。最高裁判所は一般に、ある議案を否決する株主総会等の決議によって新たな法律関係が生じることはないし、当該決議を取り消すことによって新たな法律関係が生ずるものでもないから、ある議案を否決する株主総会等の決議の取り消しを請求する訴えは不適法であると解するのが相当である」として、当該論点につき一定の判断を下した。それに対して、否決の決議につき瑕疵が存在する場合をさらに類型ごとに分類し、確かに形成の訴えである取消の訴えが適切ではない場合が存するが、一定の場合になお取り消しうる余地があるかどうかにつき研究を進めた。さらに、必ずしも取消の訴えによらず、決議不存在確認の訴えによることの可能性につき検討した。さらに、否決の決議の効力が否定されたときにどのような法的効果を生じさせることが当事者の合理的期待にかなうかについて研究を進めた。以上の内容は、2017年度内に論稿において公表する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当年度は、日本における議決権代理人資格制限に関する研究、ドイツにおける議決権代理人資格制限に関する研究を進めた。上記のように研究目的④「瑕疵ある否決決議の取消可能性とその効力に関し、否決された決議の生成過程に着目した解釈を得る」を中心に進めた。ドイツ株式法、有限会社法に関する文献研究は計画より遅延している。さらに、予定されているヒアリング調査については、その調査目的、目的達成のための手法も含めて、なお具体的内容につき検討を必要とし、計画通りに進捗しなかった。

Strategy for Future Research Activity

当年度は日本法、とりわけ研究目的④「瑕疵ある否決決議の取消可能性とその効力に関し、否決された決議の生成過程に着目した解釈を得る」の研究が先行した。次年度は、研究目的①②③につき、研究を推進する。さらに、予定されているヒアリング調査については、その調査目的、目的達成のための手法も含めて、なお実施可能性を慎重に検討したい。

Causes of Carryover

当年度の研究は、前年度に前倒し請求を行った経費を用いて計画を遂行した。当年度は、予定されているヒアリング調査について、その調査目的、目的達成のための手法も含めて、なお具体的内容につき検討を必要とし、計画通りに進捗しなかったため、おおむね旅費相当額が次年度使用額となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度は、研究目的①②③につき、さらに研究を推進する。さらに、予定されているヒアリング調査については、その調査目的、目的達成のための手法も含めて、なお実施可能性を慎重に検討したい。次年度使用額は以上の研究遂行のための文献調達、旅費に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Book (1 results)

  • [Book] 永井和之先生古希記念論文集 企業法学の論理と体系2016

    • Author(s)
      丸山秀平,中島弘雅,南保勝美,福島洋尚編 池野千白,一ノ澤直人,受川環大,遠藤直哉,遠藤喜佳,王原生,大杉謙一,金岡京子,木下崇,楠元純一郎,小林俊明,酒井克彦,志津田一彦,杉浦宣彦,藤嶋肇他36名
    • Total Pages
      1068(811-830)
    • Publisher
      中央経済社

URL: 

Published: 2018-01-16  

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