2016 Fiscal Year Research-status Report
安全保障分野における先端技術移転の現代的メカニズムに関する研究
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15K16999
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
齊藤 孝祐 横浜国立大学, 研究推進機構, 特任教員(准教授) (40721436)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 技術協力 / 安全保障 / デュアルユース / イノベーション / 防衛産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目となる平成28年度は、前年度に実施した準備に基づき、次のような成果を得ることができた。第一に、米国での調査を実施し、追加的な情報収集を進め、それに基づいた仮説の整理を実施した。第二に、より具体的な事例として、日米の防衛産業・装備調達政策の展開や特定技術分野に関する分析を深めることで、仮説の妥当性を明らかにする作業を進めた。第三に、これらの調査・研究結果の一部をまとめ、雑誌論文として「制約下のイノベーション―冷戦終焉と米国における装備調達政策の転換―」(『横浜法学』第25巻1号)、及び「米国のサードオフセット戦略―その歴史的文脈と課題―」(『外交』vol.40)の2本を発表し(いずれもH28年度)、日本軍縮学会でも成果の一部である「ドローンの普及と軍縮・軍備管理の諸相」について報告する機会を得た(H29年4月)。また、本研究成果の一部をまとめた論考を出版予定の共著で発表するほか(近刊予定、脱稿済み)このほか、出版予定の単著にも一部成果の反映(H29年、近刊予定、脱稿済み)も行う等、成果公開のための作業もいくつか完了した。 また、前年度に引き続き、関連研究会や学会での情報収集や意見交換を繰り返し実施し、成果公開に向けた調整を行ったが、ここまでに得られた成果を背景に、H29年度以降の他のプロジェクトへの接続や、新たな成果公開の場を広げることにもある程度成功するなど、研究成果のさらなる発展を見据えた環境整備も進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目には追加的な資料収集とそれに基づく仮説整理を進めたうえで、学会報告や論文等の形でまとめる作業を開始することを目標としていたが、実際に論文や雑誌記事の形で一部を発表したほか、出版準備中の単著にも調査内容を反映させるなど、成果公開も順調に進んでいる。またこの間、学会発表の機会を得て、2回予定していた現地調査のうちを1回分を3年目回し、発表準備のための時間を捻出することとしたが、プロジェクト全体の作業進捗に問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる3年目は、ここまでに収集した情報や発表した成果のとりまとめに注力する。3年目にはすでに学会発表や一部成果の出版もスケジュールされており、成果公開の機会も十分に確保されている。
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Causes of Carryover |
急遽機会を得た成果公開(学会報告)に対応するため、計画していた海外調査旅費のうち1回分を次年度に回すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
3年度目の早い段階で海外調査を1回実施し、必要な調査内容をカバーする。
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Research Products
(2 results)