2015 Fiscal Year Research-status Report
インドネシア民主化支援における日米豪の市民社会支援-合理選択・構成主義・歴史制度
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15K17012
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
市原 麻衣子 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (80636944)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 民主化支援 / 市民社会 / 民主主義 / ソフトパワー / インドネシア / 日本 / 米国 / 豪州 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には、2次資料を用い、インドネシアにおける民主主義の現状に関する把握を行った。また、日本の対インドネシア民主化支援に関する情報収集も行い、これを論文としてまとめ、米国の学術雑誌である『Asian Survey』に投稿した。その結果、本論文は『Asian Survey』より近く出版されることとなった。 また、研究活動を行っていく中で、民主化支援をソフトパワー外交として位置づけることが適切であるように思われてきたことから、そうした切り口で学会発表を行い、学会関係者らからフィードバックを得るべく、International Political Science Associationおよび日本国際政治学会の平成28年度年次大会で学会発表をすべく応募し、2件の応募とも了承された。ただし、平成27年中にも成果に関する口頭発表をする必要性を感じていたことと、機会にも恵まれたことから、2つの研究会において研究発表を行ったほか、一橋大学で開催された大学院生向けセミナーにおいても研究内容について話す機会を持った。 それ以外には、インドネシアの民主主義に関する情報収集を行う中で、民主主義および民主化支援の定義を明確にする必要性を強く感じ、これらに関する先行研究分析にもかなりの時間を割くこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度はインドネシアの民主主義と対インドネシア民主化支援の概要把握に努める予定としていたところ、この年度を実際これらの理解におおむね充当することができた。当初は本年度中に学会発表1回を行いたいと考えていたものの、それは叶わなかったが、その分平成28年度に学会発表を2回行うこととした。ただし、平成28年度から大学を移ることが決定していたため、平成27年度には書籍を購入しても移転先大学に持参できないのではないかと危惧し、書籍の購入を控えてしまったため、当初使用する予定であった科研費の一部を次年度に繰り越すこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は日本の支援を中心に調査を行ったため、当初の予定通り、平成28年度は米国を中心に調査を行う。なお、インドネシアへの民主化支援を理解するには比較対象が必要ではないかと考えるようになったことから、現在自由化が進行しているミャンマーについても研究を行い、両ケースに見られる共通項を探りたいと考えている。 なお、既述のように、本年度は学会報告を2件(海外1件、国内1件)予定しているほか、書籍として出版する際の章の一部の執筆を行い、学術雑誌への論文投稿も引き続き行う。
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Causes of Carryover |
平成28年度に所属大学が変わることが決まっていたが、科研費購入書籍を移籍先大学に持って行くことは認められないのではないかと危惧したことから、平成27年度に購入する予定であった書籍の購入を平成28年度に繰り越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記目的で繰り越した科研費を用いて必要書籍の購入を行う。
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