2015 Fiscal Year Research-status Report
経済成長に伴う産業構造の変化と所得分配に関する研究
Project/Area Number |
15K17025
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀 健夫 東京工業大学, 社会理工学研究科, 准教授 (80547513)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 経済成長 / 産業構造の変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
先進国の多くは、経済発展にともない農業中心の経済から製造業中心へ、さらにはサービス業中心の経済へと産業構造の変化を経験してきた。本研究は次の3つを目的とする。第一に、経済成長に伴う産業構造の変化のメカニズムを理論と実証の両面から明らかにすることである。第二に、産業構造の変化が労働市場や所得分配に与える影響を分析することである。最後に産業構造の変化に直面する中で政府の行うべき政策を議論する。 2015年度は産業構造の変化のメカニズムを明らかにする論文として論文”Conformism and Structural Change” (International Economic Review, 56)を公表した。この論文では、消費者行動に着目することで既存の理論研究とは異なる産業構造の変化のメカニズムを提示した。 その他、論文” Optimality of Structural Change in a Two-sector Endogenous Growth Model”の研究報告を行った。既存研究では、産業構造の変化に関する資源配分の効率性はあまり分析されてこなかった。この論文では技術進歩に着目することで、産業構造の変化のメカニズムを明らかにするとともに、資源配分の効率性に焦点をあてた分析を行った。さらには効率的な資源配分を達成するために政府が行うべき政策を検討した。本論文は、東京工業大学のディスカッションペーパーとして公表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度は産業構造の変化に関して次の2本の論文を公表した。 1.論文”Conformism and Structural Change” (International Economic Review, 56) 2.論文” Optimality of Structural Change in a Two-sector Endogenous Growth Model”(東京工業大学社会理工学研究科社会工学専攻 ディスカッションペーパー) 論文1では、既存研究とは異なる産業構造の変化のメカニズムを提示した。論文2では、効率的な資源配分に関する分析を行った。 両論文とも、本研究の3つの目的にかなったものであり、研究はおおむね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度に公表した、論文” Optimality of Structural Change in a Two-sector Endogenous Growth Model”は東京工業大学社会理工学研究科社会工学専攻のディスカッションペーパーとして公表した。次の段階として、この論文を査読付きの国際的学術誌に公表することを計画している。
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Causes of Carryover |
2015年度に作成した論文”Optimality of Structural Change in a Two-sector Endogenous Growth Model”をいくつかの学会・研究会で報告した結果、(i)技術進歩を考察する動機が不明確、(ii)量的な分析が不足、などの問題点が明らかとなった。査読付の国際的学術誌に公表するためには以上の点を克服する必要がある。そのため、次年度の使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文” Optimality of Structural Change in a Two-sector Endogenous Growth Model”の改訂作業に伴う、研究報告の旅費などに使用する計画である。その他、論文投稿料、掲載料などとしても用いる。
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