2019 Fiscal Year Research-status Report
開発途上国農村部における金融取引の実態と貧困削減策のあり方に関する研究
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15K17053
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Research Institution | Gunma Prefectural Women's University |
Principal Investigator |
布田 朝子 群馬県立女子大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (40533815)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 開発経済学 / ミャンマー / 貧困削減 / 農村経済 / マイクロファイナンス / 信用 / 保険 / 預金 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までにひきつづき、ミャンマーにおいてUNDPの支援で始まった貧困層向け農村金融(マイクロファイナンス)事業や最貧困層向け貯蓄貸付グループについて、データ整理や考察などを行った。調査データ地域では、村人ひとり一人では銀行利用はもとよりマイクロファイナンスへの参加すら難しい。その状況に対する一つの支援方法として、最貧困層向け貯蓄貸付グループを作ることが行われた。将来的に最貧困層もマイクロファイナンスや銀行の利用を可能とすることが、その狙いの一つであった。類似した取り組みは、ミャンマーのみならず、世界各地で様々な支援が行われており、既存研究がしばしば行われているのがインドやアフリカ諸国における類似の組織である。それゆえ、ミャンマーの事例と、それらの組織との相違などについても整理を行った。研究成果の一部は、すでに学術論文(英文)に仕上げて投稿準備を終えている。今年度に実施できかねた作業は、主に現地へ渡航して行う予定だったものである。具体的には、現地関係者などとの最終的な事実確認作業や実務に有益な分析結果のフィードバック作業などである。新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けて、やむを得ず、今年度予定していた現地渡航を延期することとした。同様の理由から、研究期間も延長を余儀なくされたため、その申請も行い承認を受けた。次年度もひきつづき世界的な感染状況に注意して、実現可能な研究計画を遂行する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けて、現地渡航を延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
主に次の2点に取り組む。まず、現地関係機関へのフィードバックや事実確認等を行う。また、積極的に研究発表の場を設けて分析を深めつつ、分析結果を学術論文として仕上げる。
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Causes of Carryover |
海外渡航の延期
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