2017 Fiscal Year Research-status Report
人口高齢化で増加する医療費に対応した医療市場の設計に関する研究
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15K17075
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
角谷 快彦 広島大学, 社会科学研究科, 准教授 (20619176)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医療経済学 / 金融リテラシー / 医療支出 / 老後の不安 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、前年度までに構築したモデルを基に分析を行い成果の発表に努める計画であったが、本年度は計画を大きく上回る成果を残すことが出来た。具体的には、研究成果として以下の成果を残した。すなわち、単著書籍1冊の刊行、査読付き国際学術誌に2本の論文採択、ディスカッションペパー2本の発行、国際ワークショップの招待講演1件、そして国外大学の記念式典における基調講演1件、シンポジウムでの発表(パネリスト)1件である。なかでも単著書籍は、当該分野を包括的に網羅した上で問題提起をする内容で、出版元Routledge社も世界的な学術出版社ということで成果の公表としてふさわしいものになったと考えられる。また、論文を掲載した査読付き国際学術誌もインパクトファクター付きで、分野の中ではそれなりに読者を惹きつけることができるものとなっている。 さらに、本年度は、研究成果のプレスリリースを積極的に行った結果、世界中のマスメディアに記事を掲載してもらうことができ、研究成果の一般への周知にも結果を残すことができた。具体的には本年度の研究成果を記事にしたメディアの数は世界12カ国43件にも上り、その中にはDaily Mail(英国)、Yahoo! FInance(米国)、Trow deVerdiping (オランダ)、Health Mail Russia(ロシア)等各国の主要メディアも多数含まれる。日本では本研究で得られた知見をハンドブックとして地方銀行グループに提供した他、「介護経営白書」の座談会でも発信する等した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
概要で示した通り、計画していた研究成果の公表は、単著書籍、査読付き国際学術誌、ディスカッション・ペーパー、国際ワークショップの招待講演、国外大学記念式典での基調講演、シンポジウムでの発表等を通じて精力的に実施することが出来た。加えて、世界12カ国43件におよぶ研究成果のメディア掲載により、研究成果を一般にも広く周知することができたため、本年度の成果は計画以上に実施できたと判断できると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の計画をほぼ達成した後に、平成29年度に新たに発見した「個人の金融リテラシーの高さが老後の不安の大きさ、ひいては医療支出に影響を与えている可能性がある」という仮説を掘り下げて成果を一層創出する予定である。既に平成29年度にこの副次的な発見を基に予算執行を前倒して研究を前に進めた。本年度はこの流れを受け継ぎ、一層の成果創出に努める次第である。
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