2015 Fiscal Year Research-status Report
多国籍企業のグローバル価値連鎖における新興国企業とのイノベーション管理の研究
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15K17123
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Research Institution | Asia University |
Principal Investigator |
荒井 将志 亜細亜大学, 国際関係学部, 講師 (70549691)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | グローバル・バリュー・チェーン / 新興国イノベーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、先進国企業と新興国企業の協業的なグローバル価値連鎖による持続的発展のために、先進国企業の技術管理と新興国の技術獲得について、今日的な視点から理論的かつ実証的に明らかにするものである。従来より、先進国企業が新興国に子会社を設立して技術を移転し、現地の労働力を活用することは見られたが、近年では、IT技術の活用によって、国際的企業間の水平分業はますます効率化され、グローバル合理化が図られるようになり、新興国のローカル企業に生産などをアウトソーシングして、先進国企業のグローバル価値連鎖の重要な一部となっている。この研究を通じて、今後、更に海外売上高比率を高めてゆく日本企業のグローバル戦略において、新興国との協業的な関係構築による持続的発展と成長の戦略的政策提案に寄与する。 平成27年度は4年間の研究計画の初年度であった。そのため、関連した文献の収集や、国内学会と国際学会において関連する研究発表を聞き、調べるといった調査を中心に行ってきた。また新興国への市場調査・企業調査を行うことを通じて、新たな知見を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度なので、理論的な限界から仮説の導出とこれからの調査デザインという点において、今年度は集中して行うことができたと考えている。また、日本国内の学会のみならず、欧米の学会において積極的に研究の情報収集ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方法としては、理論的仮説設定を行い、データが欲しいので、調査を行っていく。調査にはインタビューによる定性的調査と、データベースなどを利用した定量的調査を行っていきたいが、そのためにも研究デザインをしっかりと立ててゆく必要があると考えている。そして、今年度は、2本の論文を執筆しようと予定している。
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