2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K17137
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| Research Institution | Osaka Sangyo University |
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Principal Investigator |
矢寺 顕行 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (20582521)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 実践論的転回 / 採用 / 評価 / 計算 / 労働市場 / 市場の社会学 / 募集 / 選抜 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、企業の採用における人材の評価に注目し、実際に行われる選抜のプロセスを明らかにすることである。選抜プロセスの実践を明らかにするために、本研究では市場の実践論的アプローチに基づいた分析視角を提示し、選抜における評価の問題を中心に上記の課題に取り組んでいくものである。
当該年度（平成28年度）は、前年度の研究遂行上明らかになった、市場の実践論的アプローチに基づく分析枠組みの再検討と、採用に関する研究の広範なレビューの２点と、上記２つを踏まえてフィール調査の実施であった。市場の実践論的アプローチに基づく分析枠組みの再検討については、以前に公刊された論文を加筆・修正する形で進められ、労働市場を人材の能力の計算を可能にする装置の集合体として定義し、そのアレンジメントに基づいて多様な計算がありうることを提示する論考を発表した（「人材を計算可能にするアレンジメント：人材紹介を活用した中途採用の比較ケーススタディ」國部・澤邉・松島編『計算と経営実践：経営学と会計学の邂逅』有斐閣、2017年）。また、採用に関する研究のレビューについては、現在執筆中であり、次年度（平成29年度）に出版予定である。
当該年度の研究計画は、前年度の研究遂行上明らかになった課題に対処するための文献レビューが中心となり、フィールド調査においては進展が見られなかったが、次年度（平成29年度）に進めるフィールド調査を行うに当たって必要不可欠なものであり、当初の計画としてはやや遅れているものの、研究遂行上の意義はあったと考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の計画では、当該年度（平成28年度）中にフィールド調査を進め、①採用担当者の評価能力、②複数の評価基準の影響、③評価における利害関係の調整の３つの問題に関する調査の実施であった。しかしながら、初年度（平成27年度）の研究成果において、分析枠組みの不十分と採用に関する研究のレビューの必要性が明らかになり、当該年度（平成28年度）の研究実績は、初年度に明らかになった問題の整理と解決に時間を費やす結果となった。初年度の遅れを取り戻しつつ計画通りのフィールド調査まで行うことができず、結果として、進捗状況は前年度と同様、やや遅れていると判断した。
また、当初の予定であったフィールド調査に関しては、当該年度中に実施することができなかった。この点は、前年度に修正した計画どおりに進まなかった点であり、研究の進捗状況としては、遅れていると判断した。
上記のように、研究全体として遅れがあることは否めない状況である。しかしながら、理論的検討に関しては、概ね整理が進んでいるため、次年度（平成29年度）中には、フィールド調査を行い、成果をまとめることは可能だと考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
申請時の計画では、次年度（平成29年度）は本研究課題の期間の最終年度であり、研究結果を総合する作業を行う予定であったが、上記の通り、進捗がやや遅れている状況にある。
現在、進めている共同研究者との研究において、採用に関する研究のレビューと、採用を変化させた企業の事例に関する分析を進めている。これらの成果を、市場の実践論的アプローチから解釈していくことで、本研究の研究課題に答えつつ、新たなフィールド調査を行い、これを補完していく予定である。フィールド調査に関しては、調査先との調整が間に合わないと言った場合も考えられるが、その際には、二次資料に基づく分析（ディスコース分析など）によって補っていく準備も進めていく。
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| Causes of Carryover |
前年度の未使用額が多かったことと、洋書等の購入において納品が遅れたため、予定していた額を当該年度内に使用できなかった分の額であると考えられる。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
納品の遅れによる未使用が生じないために、納品が速やかに行われる業者の選択と計画的な備品・消耗品の発注を行なって行く。また、次年度においては、フィールド調査が増えることが予想されるため、これに使用して行く予定である。
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Research Products
(2 results)
