2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K17153
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
櫻木 理江 就実大学, 経営学部, 講師 (10707095)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 製品戦略 / 製品増殖 / 流通チャネル / マーケティング / 営業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究を遂行するにあたって必要となる作業として、①製品増殖の意思決定構造(原因変数)を明らかにすること、②製品数の推移に関する時系列データベースの作成、③製品・ブランドの売上高等に関する時系列データベース(結果変数)の作成、の3つを事前に計画していた。平成27年度に行った作業の具体的内容は下記の通りである。 第一に、①製品増殖の意思決定構造については、製品戦略に関する既存研究の整理を行った。それと合わせて、化粧品業界の実態を調査するために、従業員へのインタビュー調査を行った。ある程度の情報は収集できたものの、主要なメーカーについて、まだ十分に意思決定構造を明らかに出来たわけではないため、今後も追加インタビューを予定している。 第二に、②製品数の推移に関する時系列データベースの作成については週刊商業出版『cosmetics in japan:日本の化粧品総覧』(2000年~2012年)を用いた。同資料に収録されている企業が年度によって異なるため、時系列に資料を作成できる企業をピックアップし、データベース化を開始した。 第三に、③製品・ブランドの売上高等に関する時系列データベースの作成は、女性用基礎化粧品と女性用メイクアップ化粧品のPOSデータの分析を中心に行った。POSデータにはメーカーコードがあるため、メーカーレベルの売上高を集計することが出来た。メーカーレベルでは、638社の情報を確認できた。ブランドレベルの売上高については個々の商品名から集計する必要があり、引き続き集計作業を進めている。製品レベルでは、2000年から2010年まで11年分、毎年2万点以上の製品売上情報が得られたため、今後は①・②の作業から得られた成果と組み合わせながら本格的に統計分析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度に予定していた作業の進捗状況は、「やや遅れている」と思われる。大きく分けて理由は2つある。 第一に、本研究を遂行するにあたって必要不可欠な資料である週刊商業出版『cosmetics in japan:日本の化粧品総覧』とPOSデータの入手に想定以上の時間がかかり、どちらも入手できたのは平成28年に入ってからであった。特にPOSデータについては、研究計画書執筆時点での見積に情報の行き違いがあり、正式な見積をとったところ500万円を超えていた。そのため、予算の使い方も含めて一から考え直す必要が発生し、平成28年1月に話がまとまるまでは予算にほとんど手がつけらず、なかなか積極的に研究を進めることが出来なかった。 第二に、筆者が所属する学部は新設の学部であり、平成27年度が2年目の学部であるため、学務負担の見通しが適切に立てられなかった。教務委員を行っていたため想定していた以上の学務が発生し、研究時間を十分に確保出来なかった。 以上2つの理由によって平成27年度は十分に作業が進められたとは言えないが、必要な情報は揃い、委員会も変更となったため、研究を進めやすい環境になったと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の具体的作業については、「研究実績の概要」で記述した3つの作業を引き続き行い、来年度には作業で得られたデータに基づいた実際の分析が行えるよう、平成28年度中に作業を終了することを目標とする。 これらの作業と並行して学会での報告や研究会での報告を適宜行い、随時研究の内容や方向性を修正・確認する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、研究計画執筆時に立てていたPOSデータの見積と購入時に請求した見積の金額が大きく異なり、交付決定額をも上回るものであったため、使用計画を一から見直す必要があったためである。本研究の遂行においてPOSデータは非常に重要であるため、POSデータの購入を最優先とし、旅費や人件費で計上していた予算も物品費に充てるために調整を行った。 その後、価格交渉を行い予算内でPOSデータを購入することが出来たが、結果的に予算に未使用部分が発生した。本来では定価購入を前提としている商品であるため、価格交渉が出来るのか否かも含めて先方との調整が長く続き、具体的な最終価格についても予想が立てられず、最終的に購入できたのは2018年1月であった。その後、年度内で残されている期間も少なかったことから、未使用予算を次年度以降に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本来計画していた統計分析用の高機能パソコンの購入や、インタビュー調査、データ入力補助の人件費として頂いた予算を使用させて頂きたい。
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Research Products
(1 results)