2018 Fiscal Year Research-status Report
企業結合における取得原価の配分とのれんに関する実証研究
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15K17165
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
高橋 由香里 武蔵大学, 経済学部, 准教授 (10706758)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | のれん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、企業結合により生じる正ののれんの会計上の性質を実証的に解明することにある。とりわけ、企業結合における識別可能資産および負債の時価評価の問題に着目し、多くの先行研究や会計基準で「超過収益力」と表現されてきた正ののれんの会計上の性質を実証的に解明することをねらいとする。 2018年度は前年度に引き続き、先行研究の整理、データの収集およびパイロットテストを行った。特に、米財務会計基準審議会(FASB)および国際会計基準審議会(IASB)がのれんの規則償却の再導入について議論を行うことが報じられたことを受けて、のれんの規則償却や減損をめぐる先行研究について追加的にレビューした。また、有価証券報告書の注記情報を用いて実証分析のために必要なデータの蓄積を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付申請書では研究成果をまとめて学術論文の投稿を行う計画であったが、正ののれんが生じた案件を手作業で収集する作業に遅れが生じており、パイロットテストを行うにとどまっている。そのため、本研究は「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
実証分析のために必要なデータの収集を早急に行い、各検証課題について分析を行う。
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Causes of Carryover |
PCを購入予定であったが、すでに所有しているPCを利用できたため使用しなかった。また比較的高額なデータベースを購入予定であったが、データ収集の進捗状況から見て次年度に購入することが効果的であると判断したため、購入を次年度へ見送った。
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