2015 Fiscal Year Research-status Report
関係性マーケティング戦略のMCS―半導体商社における固定収益会計の長期事例研究
Project/Area Number |
15K17167
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
松岡 孝介 東北学院大学, 経営学部, 准教授 (30453351)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 固定収益会計 / 関係性マーケティング / 半導体商社 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は1年目であるため,まず資料収集を行った。本研究の中核概念は継続的に発生する見込みの高い収益,すなわち「固定収益」であるため,まず「固定収益」に関わる先行研究について調べた。その内容は英文の研究ノートとしてまとめ,『東北学院大学 経営学論集』に投稿した。 固定収益会計における固定収益は,関係性マーケティング活動の結果として得られると考えられる。そこで,関係性マーケティングに関わる文献も読み込んでいった。さらに,本研究のリサーチサイトにあたるA社は半導体専門商社であるため,半導体および商社に関わる文献も収集のうえ読んでいった。これらの作業を通して得られた知識は,後述する英文でのフルペーパーを執筆する上で大いに役立った。 次に,Asian Pacific Management Accounting Association (APMAA)の年次大会での発表を申し込むために,英文でのフルペーパーを執筆した。このフルペーパーでは,A社がどのような外部環境の変化にさらされており,そのような中でどのように固定収益会計を活用し,そして財務業績を確保していくことができたのかを,A社CEOより提供を受けた情報や,A社社員12名へのインタビュー調査に基づいて論じている。 このフルペーパーはAPMAAの年次大会での報告を許可された。学会発表の後,ディスカッサントや聴衆からコメントをいただくことができた。 このように,本プロジェクトは研究成果を着実に挙げることができた。ただ,時間の制約からインタビュー調査の内容を十分に論文に反映させられなかったことが,反省点として残っている。来年度は,インタビュー調査内容のさらなる検討を行った上で,APMAAの学会誌へ投稿することを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本プロジェクトの期間は2年であるが,その初年度の目標として論文執筆のための基本的資料収集と,海外学会でのフルペーパーを伴う発表を予定していた。どちらも着実にこなすことができたため,おおむね順調に進展していると言うことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目においては,文献収集も継続的に行っていくとともに,インタビュー調査の内容を一層精査した上で,初年度に書き上げたフルペーパーを一部修正する。その後,APMAAの学会誌へ投稿を行う予定である。
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