2016 Fiscal Year Research-status Report
グローバルな相互理解の場としての国際政治活動プロセスに関する実証研究
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15K17195
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
富永 京子 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (70750008)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 社会運動 / サブカルチャー / 若者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、『社会運動のサブカルチャー化――G8サミット抗議行動の経験分析』(せりか書房)、『社会運動と若者――日常と出来事を往還する政治』(ナカニシヤ書房)の公刊、また査読付き国際誌論文一本の公刊を行った。これらの研究成果の公刊を経て、社会学の研究者のみならず実務家などさまざまな人々との議論が可能になった。一種のアウトリーチ活動ではあるが、今後、個人のライフスタイルや労働・家庭といった場に閉じることなく、そうした「個人化された政治」がいかなる公共性を持っているのか検討する上で、上述したような、研究者ではないものの興味関心を持つ人々との議論も重要であるだろう。 「出来事」と「日常」、さらにフロントステージとバックステージのアプローチを経て、これまで社会運動研究において論じられてきた「不満・不安」や「資源」といった変数を「個人」と「組織」という分析視角からだけではなく、「布置」と「作用」の観点から論じることで、社会運動論に対してまた新しい把握の仕方を提示したのではないかと考えられる。 最後に、現代社会における社会運動の位置づけ自体が大きく変化する中で、報告者が「サブカルチャー化」として論じた運動のあり方も地殻変動を起こしている。低賃金労働をめぐる問題、共謀罪、安保法制といった現代的な課題が、国際的・政治的な相互理解に対してどのような影響を及ぼすかを、再度現代における「政治」「社会」のありかたに即して検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二冊の書籍、また国際誌論文という形で研究成果をまとめた点が大きい。さまざまな反響を得る中で学んだものは非常に大きいが、その一方で書籍化の作業に割いた労力が大きく、研究計画についてバランスよく進んだとは言い難い。
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Strategy for Future Research Activity |
研究活動に関して、より短いスパンでのフィードバック活動を行う必要があると考える。そこで、ワーキング・ペーパーやプロシーディングス論文、研究ノート・紀要論文といった形態での刊行を視野に入れつつ、研究成果を地道に積み上げていくことを目的としたい。
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Causes of Carryover |
次年度使用額180,000円は2月に執行したシンガポール出張のための予算となり、当方の手続きが滞ってしまい次年度に繰越となってしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
出張予定として執行予定である。
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