2016 Fiscal Year Research-status Report
要介護認定者増の要因分析と必要な介護支援体制に関する研究―被災地域を中心に―
Project/Area Number |
15K17232
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
井上 祐介 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (60735497)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 要介護認定者 / 介護サービス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,主に被災地において要介護認定者数,受給者数,給付費の伸びが大きくなった要因を明らかにすることを目指す.具体的には下記の4点を研究目的とする.①震災前後と,被災地と非被災地域との比較を通して,要介護状態,障害高齢者自立度,認知症高齢者自立度,要介護状態につながる疾患の状況などにどのような変化があったのかを明らかにする.②要介護認定データとニーズ調査などのデータセットを用い,要介護認定率の上昇要因を明らかにする.③研究対象地域における地域包括ケア構築の際に考慮すべき重要な要素は何か?を明らかにする.④既存のデータ(資源)を活用した介護領域の大規模データの構築の課題と開発に向けての示唆点を提示する. 平成27年度は先行・関連研究の検討を通して,分析モデルの構築に向けた基礎作業を行った.同時に「介護保険事業状況報告月報」の複数年分(2011-2015年)データを用いて要介護者数やサービス受給者数の推移を分析した.平成28年度は,日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study)として被災地域(宮城県岩沼市)を含む日本全国30市町村に住む高齢者を対象にした調査を実施した.他方で収集できたデータの制約から分析モデルの再検討が必要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①先行,関連研究の検討を通して,分析モデルの構築に向けた基礎作業を行った.②データ分析として「介護保険事業報告月報」の2011年から2015年までのデータを結合して要介護認定者数やサービス受給者数等の推移を分析した.③日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study)として被災地域(宮城県岩沼市)を含む日本全国30市町村に住む高齢者を対象にした調査を実施した.他方で収集できたデータの限界から分析モデルの再検討が必要な状態である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,主に以下の2点を行う予定である.第一は,要介護認定者数やサービス受給者数等の推移の分析に関する研究成果を発表する.第二は,平成28年度に日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study)として被災地域(宮城県岩沼市)を含む日本全国30市町村に住む高齢者を対象にした調査のデータを用い,要介護状態につながる要因について検証し,研究成果を発表していく.
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Causes of Carryover |
研究成果の発表が遅れていること,研究協力者との検討会の実施回数が少なかったこと,日本よりも先行して開発された韓国の医療・介護保険ビッグデータに関する現地調査を延期したことなどから次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果の発表,検討会の開催,韓国の医療介護・ビッグデータの現地調査を実施していく.次年度使用額は,そのための費用として使用する.
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