2015 Fiscal Year Research-status Report
SSWによる軽度知的障害、発達障害児・者へのひきこもり予防支援方法論の構築
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15K17239
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| Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
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Principal Investigator |
山中 徹二 大阪人間科学大学, 人間科学部, 助教 (90712430)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 軽度知的障害 / ひきこもり / 予防支援 / スクールソーシャルワーク |
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| Outline of Annual Research Achievements |
全国でひきこもり状態にある者は推定で70万人とされ、その中には軽度知的障害児者が含まれている。中学や高等学校卒業後、高等学校中途退学後に就職先がなく、社会での居場所がない状態が継続しひきこもりになる人たちの存在である。
本研究では子どもを取り巻く環境を視野に入れたスクールソーシャルワーク（SSW）での軽度知的障害者のひきこもり未然予防のための支援方法論研究に焦点化し実施した。2015年度では、ひきこもり支援を実践している学校外のひきこもり支援機関の実践から軽度知的障害児のひきこもり予防支援に求められる視点やその方法をまとめ、そして今後のSSWによる軽度知的障害のある子どもへのひきこもり予防支援の必要条件のあり方を探った。
具体的な支援の視点としては、相談に訪れる保護者に対して、子どもの「知的障害」という部分に対してさまざまな思いがあることを理解し推察すること、そして保護者やその家庭が生活課題等を有している可能性を考慮する視点も同時に必要であるということが挙げられた。また予防支援事態の困難さが示され、問題が表出してからの支援が重要であることが指摘された。
支援機関は学校との連携は非常に有効だが、現実それらが充分に機能していないと認識していることがわかった。更に支援機関は学校の課題として、教育分野内での連携不足や学校教育の画一性が与える子どもへの影響があるとし、校内資源の多様性確保の必要性を指摘している。またより表面化している子どもの課題への対応に取り組まざるを得ない学校現場の現状から考えると、見えずらい軽度知的障害児者への支援まで取り組むことは困難であるとの認識をもっていることがわかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、ひきこもり支援機関における実践の視点と方法に焦点化し、「ひきこもり支援における現状と課題」「ひきこもり支援における特有の支援視点や方法」について把握、検討した。調査は全国6つの都市で子ども若者支援に携わる支援者11名に対しインタビューを実施し、インタビュー内容は逐語録にまとめ、修正版グラウンテッド・セオリー・アプローチの手法により分析を行った。結果等については第36回若手研究者・院生情報交換会にて研究報告を行うと共に、日本社会福祉学会第64回秋季大会のポスター発表にエントリー済みである。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は学校現場で活動するスクールソーシャルワーカーに対する調査を実施し、軽度知的障害のある子どもたちに対する支援の実際を把握する。具体的にどのような困難さに対して支援が展開されているのか、それに対する支援の手法を調査しまとめる。また27年度調査結果からひきこもり支援機関が課題と感じている学校との連携のあり方に対して、その課題を学校現場の支援の実際から比較検証する。
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| Causes of Carryover |
物品の購入が予定より少なかったことが挙げられる。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度において計画どおり使用していきたい。
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