2017 Fiscal Year Research-status Report
性被害女性の性と生殖における選択および生まれてきた子どものwell-being
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15K17244
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Research Institution | Higashiosaka Junior College |
Principal Investigator |
小宅 理沙 東大阪大学短期大学部, その他部局等, 講師 (50523536)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 性暴力 / 妊娠 / 子ども / well-being |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績としては、主に支援活動をする専門家(活動家)へのインタビュー調査を実施したことが挙げられる。専門家の中には、子どもを保護する公的な施設の職員や、個人的な活動にて被害女性と関わる支援家もいた。また、社会調査は、日本と海外(インドネシア共和国)において実施した。 専門家への調査結果では、被害女性は被害による妊娠の相談窓口がどこにあるのか、相談窓口の調べ方も分からない状況があり、親族にも誰にも相談できずに1人孤独に不安を抱えたまま、どうすることもできずに時間だけが過ぎていくといった実態が垣間見えた。そして、人工妊娠中絶手術が不可能な妊娠期に達したため出産せざるを得ない状況になった被害者もいれば、中絶手術が怖い、あるいは、中絶費用が手元になく出産にいたった被害女性の存在も明らかとなった。海外調査では、人工妊娠中絶手術が宗教上の理由により選択肢にない被害者も存在した。 被害直後は親族にも誰にも相談できなかった被害者女性が、時間が経過してからにはなるが、誰(どこ)に相談するケースが多いか集計したところ、本研究における調査結果では、①友人・信頼できる先輩、②病院(産婦人科)、③兄弟姉妹、であった。 海外調査において、中絶手術が選択肢にない被害女性の場合には、親族などが被害女性に寄り添うケースと、被害女性が家を追い出されてしまうケースがあった。被害女性の母子を対象とした保護施設がないため、出産後は子どものみが児童養護施設で育つことも多いということであったが、まずは母親が希望する場合、母子共に社会的に養護される環境をつくることが第一課題であるとの結論にいたった。 以上が、今年度の成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インタビュー調査研究における課題の一つに、日程調整の難しさがあり、海外調査の場合特にこの課題が困難な場合もある。今年度における本研究調査は、ほぼ予定通りに実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方法は、継続して予定通りの調査研究を実施することおよび、調査結果をまとめ論文等の執筆を考えている。
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Research Products
(3 results)