2017 Fiscal Year Annual Research Report
The neural substrates of appetite dysregulation in patients with obesity and new cognitive behavioral therapy
Project/Area Number |
15K17286
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村椿 智彦 東北大学, 医学系研究科, 助教 (70741007)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マインドフルネス / プログラム / 食欲調整 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,肥満治療は難渋しており効果的な治療法が求められている。肥満の病態に関しては,薬物依存症と類似した食物への依存の病態が報告されている。食物への渇望は肥満症にみられる無制御な食行動と関連し,体重増加やリバウンドを予測するため,減量治療では渇望の制御が重要となる。 平成29年度は,前年度まで中心的に行ってきた肥満者の食渇望とその制御に関わる神経基盤についての研究から肥満者に対する食欲調整を主眼にした心理療法プログラムを作成することを目的にした研究を進めた。 本研究で作成するプログラムは,初年度より実施してきた肥満症者と健常者を対象にした認知的再評価,およびマインドフルネスによる食欲調整時の脳機能に関するデータ,肥満者と健常者の脳形態の差異に関するデータ,また食行動と関連する心理行動変数に関するデータの結果とこれまでの諸外国の先行研究からマインドフルネスに基づくことが妥当であると考え,マインドフルネスの理論と技法を重視した認知行動療法プログラムを作成した。また,我が国において実施されているマインドフルネスに基づく心理療法と従来の認知行動療法との差異についての考察とマインドフルネス瞑想に関する海外の脳画像研究からマインドフルネスの深さに関する脳科学的な考察をしたレビュー論文を作成した。これらの知見と一般的なマインドフルネスストレス低減法などのマインドフルネスに基づくプログラムを参考に,本プログラムの治療コンポーネントを作成した。 現在,プログラム作成にとどまり,効果検証試験を実施するまでには至っていないため,今後作成したプログラムの有効性を検証することが必要となる。
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Research Products
(5 results)