2018 Fiscal Year Annual Research Report
Feasibility study of the unified protocols for children and adolescents with emotional disorders
Project/Area Number |
15K17288
|
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
藤里 紘子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 流動研究員 (50610333)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 認知行動療法 / 児童青年 / 統一プロトコル / 不安症 / うつ病 / 強迫症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、感情障害を抱える児童青年に幅広く適用可能な最先端の認知行動療法とされる統一プロトコル(Unified protocol: UP)を日本に導入し、その実施可能性、安全性、有効性を検討することであった。 平成30年度は、引き続き国府台病院児童精神科と連携して、児童版UP(UP-C)の前後比較試験を進めた。これまでに介入を終えた13例に加えて、平成30年4月より4例に対して介入を開始し、平成30年10月までにすべての対象者の介入前、介入8週目、介入後、介入終了3か月後の評価を終え、データを収集した。 最終的に、17例が登録となり、15例が治療を完遂した(脱落率12%)。重篤な有害事象は見られず、完遂者の出席率は親子ともに95%前後と非常に高く、プログラムに対する満足度も高かった。主要評価項目である臨床全般印象評価-重症度は、介入前から介入後にかけて有意に改善し(Hedges'g=1.04)、介入終了3か月後にかけても改善し続けていた。また、不安症状についても介入前から介入後、介入終了3か月後にかけて有意な改善が見られた。以上より、UP-Cは日本においても安全に実施可能であり、有効である可能性が示された。 加えて、平成30年度は、原版のマニュアルの改訂に伴う日本版UP-Cの改訂を進めるとともに、青年版UP(UP-A)の翻訳を進めた。UP-Cの改訂はほぼ終えており、ワークブックおよびセラピストガイドの出版に向けた調整を行っている。UP-Aについてはワークブックの翻訳を終え、今後、セラピストガイドの翻訳を行う予定である。
|
Research Products
(4 results)