2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K17308
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
福島 里美 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (70532729)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 里親養育支援 / 里親制度の広報 / 里親へのイメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度末では、量的研究による調査が途中段階であり、28年度は、里親に対するイメージを測定する尺度を修正・作成すること、そして広報活動の成果を量的に調査することが課題であった。 尺度の作成では、2016年3月に発行した論文「里親による養育体験談が受講者の里親に対するイメージに及ぼす影響について」で分析した里親養育体験の受講者の自由記述をもとに、里親に対するイメージを測定する尺度項目を作成し、大学生以上の男女300名に調査を実施した。その結果、設定した項目の信頼性・妥当性が確認でき、今後の調査に活用できる尺度が完成した。 本研究のもう一つの課題であった広報活動の実施は、2016年2月発行の論文「里親養育の広報活動に関する実践事例研究」において、査読者から「広報の成果が司会者の力量による部分が大きい」と指摘された。確かに、広報の成果は得られたものの、広報の方法が司会者の力量に左右される可能性のあることが示された。 そこで28年度は、熟練の司会者とともに里親養育体験を伝える準備をしながら、それとは別に、熟練の司会者に頼らなくても広く実施でき、かつ効果の期待できる広報の方法を探った。その一つは、里親の制作したフォトムービーを使った広報活動であり、もうひとつは、大学生による里子への学習支援活動である。里親の制作したフォトムービーは、29年度の実施に向け、現在準備中である。 里子への学習支援では、里親子から要望のあった5名の里子に対し、大学生・大学院生の家庭教師を週1回1時間の派遣し、月1回のケース検討会を実施し、現在支援は終了している。支援終了後に、家庭教師を対象に里親に対するイメージの質問紙調査を実施した。29年度は、家庭教師の回答した里親イメージを一般から集めた300名のデータと比較する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
28年度の課題であった量的調査は、尺度の作成は予定通り進めることができ、ここまでは予定通りで順調である。しかし、実際に広報活動の成果を量的に調査する点においては、当初実施予定だった「司会者がインタビューして里親の体験を引き出す」という方法が、「成果が司会者の力量に左右される」という課題につながることが明らかになった。そこで、広報活動の内容を見直すこととなったた。広報活動の別の方法は、里親子のニーズに合わせる形で進め、当初の計画から予期しない形での実現が期待でき、当初の計画以上に進展したととらえることもできる。しかし、まだ量的調査は途中段階にあるため、おおむね順調に進展していると区分した。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度に作成した里親に対するイメージを測定する尺度を用いて、里親制度の広報活動を実施し、その成果を量的に調査する。
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Causes of Carryover |
調査協力者との打ち合わせが1回キャンセルになり、交通費がかからなかった分、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
量的調査を実施するため、次年度は調査協力者への謝金や打ち合わせの交通費として使用する予定である。
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