2015 Fiscal Year Research-status Report
労働者の疲労は悪なのか?-疲労の多様性,多義性の検討とセルフケアツールの開発
Project/Area Number |
15K17322
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Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
久保 智英 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 作業条件適応研究グループ, 主任研究員 (80464569)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 疲労 / 認知 / ポジティブ心理学 / 認知的疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「労働者の疲労は悪なのか?」という大きなリサーチ・クエスチョンの下に,1)労働者の疲労にポジティブな側面があるとすれば,どのような特徴を持っているのか? 2)労働者個々人の疲労に対する認識の違いによって,不健康になるリスクも変わってくるか?3)自身の疲労の良い面,悪い面を知る機会の提供は疲労のセルフケア・マネージメントに有用か?について検討することを目的としている. これらの問いに答えるための調査を行うべく,これまで次のことを行った.初年度では,次年度以降,実施予定のアンケート調査を円滑に進めるために,その調査項目や研究計画案の精査を行った.さらに,セルフケアのツールとして,近年,スマートウォッチ等のディバイスが普及しつつあることに着目し,最終目標となるセルフケアツールの開発のために,いくつかのスマートウォッチを用いて,その可能性を吟味したところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定とおり,初年度では,調査計画や質問項目の精査およびセルフケアツールの開発の見通しについて検討した.本年度では,それらをもとに,倫理審査委員会に本計画案について審査を受け,了承が得られた後に調査を実施する予定である.以上のことから、現在までの達成度を「おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,初年度で検討した調査計画及び質問項目を受けて立案された調査計画について,研究代表者が所属する倫理審査委員会で審査を受けて,承認を得た後に,調査を実施する予定である.
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Causes of Carryover |
初年度における研究費の主な使用は,最終年度に開発予定のセルフケアツールに向けて,スマートウォッチ等のディバイスを購入し,精査することであった.すでに購入したもので,その目的を達成できたことから,その残額を次年度以降の研究実施のために未使用としたことが理由となる.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度実施予定の調査のために,この未使用分の研究費は充てられる予定である.主な使用計画としては,モニター調査を実施する際の経費として使用することを考えている。
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