2015 Fiscal Year Research-status Report
自己行為の空間的拡張の利用:アバターを用いたやり忘れを防ぐ方法の検討
Project/Area Number |
15K17330
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
杉森 絵里子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (70709584)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 記憶 / アウトプットモニタリング / 展望的記憶 / 視覚フィードバック |
Outline of Annual Research Achievements |
[過去→現在]PCモニタ上に呈示された単語をタイプする作業を行わせ、その際、以下4種類のフィードバック条件を被験者内で作成した。正しいFBあり条件:自身のタイプがそのままモニタ上に反映される条件(「りんご」とタイプするとそのまま「りんご」とモニタ上に呈示)、異なるFBあり条件:自身のタイプとは異なる単語がモニタ上に反映される条件(「りんご」とタイプしても「いちご」とモニタ上に呈示)、FBなし条件:自身がタイプしても何も表示されない条件(「りんご」とタイプしても何も呈示されない)。それぞれの条件で20単語ずつ、計60単語についてタイプさせ、その後、未学習の20単語も含め80単語について各単語をタイプしたか否かについて回答させた。結果、正しいFBあり条件における「Yes」回答率は他の条件より高く、異なるFB条件において、タイプした単語とは異なる単語(前述の例における「いちご」)を、本当はタイプしていないのに「Yes」反応をする傾向がみられた。 [現在→未来]PCモニタ上に単語を呈示し、「後にタイプするから覚えておくように(未来条件)」と教示される条件と「今タイプするように(現在条件)」と教示される条件を被験者内で設定。またその際のフィードバックも2条件設定した。 未来誤FBあり条件:自分がタイプしているかのように文字がモニタ上に呈示、未来誤FBなし条件:呈示なし、現在正FBあり条件:自分のタイプがそのままモニタ上に呈示、現在正FBなし条件:呈示なし。それぞれの条件で20単語ずつ、計60単語について学習させ、その後、未学習の20単語も含め80単語について各単語をタイプし終えたか、後にタイプすべきか、未学習かの3択で回答させた。結果、未来誤FBあり条件を「タイプし終えた」と回答し、現在正FBなし条件を「後にタイプすべき」と回答する傾向が高くなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度研究実施計画にあるとおりの実験が行われている。
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Strategy for Future Research Activity |
この成果を論文にまとめ、投稿するとともに、平成28年度研究実施計画にあるとおりの研究をおこなう。
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Causes of Carryover |
単語をタイピングするという実験だったため、高額な機材を買う必要がなく、プログラミングにかかる金額も予想していたより少なくて済んだ。 また、論文をまだ執筆していないため、ネイティブチェックにかかる費用も次年度にまわすこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文執筆によるネイティブチェックの費用、海外でfMRI研究を行う費用、音声を用いた実験のプログラミング代、機材等に使用する予定である。
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