2015 Fiscal Year Research-status Report
学術研究体制における附置研究所・研究施設の位置―ネットワーク可視化を通して―
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15K17349
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金子 研太 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 助教 (70750826)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 共同利用・共同研究拠点 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究のプロセスは(A)「共同利用・共同研究」課題による組織間ネットワークの可視化、(B)研究者ネットワークでの分析対象組織の位置付けの可視化、(C)特徴的な組織への訪問調査と発展的分析の3つからなる。平成27年度は作業課題(A)「共同利用・共同研究」課題による組織間ネットワークの可視化及び(B)研究者ネットワークでの分析対象組織の位置付けの可視化に重点を置いて取り組んだ。 データの収集においては、共同利用・共同研究の実績を各年度の要覧や年報から抽出し、「国立大学附置研究所・センター長会議」を構成する研究所を優先してデータベース化した。また、本年度に文部科学省より公表された共同利用・共同研究拠点の期末評価結果のデータを収集した。 データの分析においては、共同利用・共同研究の採択機関の間の距離をGoogle Maps APIにより取得し、各研究所ごとに集計を行って、研究所間ネットワークを考察した。 これらの成果は学会で発表するとともに、「共同利用・共同研究拠点の研究活動の定量分析―共同研究採択課題に焦点をあてて―」(『教育経営学研究紀要』第18号、pp.41-48)にまとめ、論文として公表した。 今後は、関係機関との連携を深めつつ、書誌情報など異なった角度のデータ収集を進めるとともに、ネットワークの分析や特徴的な組織への訪問調査なども実現させ、現在までの研究から得られた知見をさらに発展させることとしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの収集については、機関ごとに公表の範囲や様式が多様であり、完全なデータセットは得られていない。しかし、分野や対象大学を絞った分析は十分に可能であり、分析ごとに必要なデータを補うことによって十分な精度が得られていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
関係機関との連携を深めつつ、書誌情報など異なった角度のデータ収集を進めるとともに、ネットワークの分析や特徴的な組織への訪問調査なども実現させ、現在までの研究から得られた知見をさらに発展させることとしたい。
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Causes of Carryover |
研究の遂行に当たり、他の院生等を雇用して行うとしていた作業(データベース入力)について、公表情報が多様なためマニュアル化しづらい点、入力時にデータソースを吟味しながら作業を行ったほうが効率的な点などから、雇用の開始が遅れたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の作業の経験をもとに雇用のペースを上げるとともに、機械化できる部分は効率化を進め、研究期間の終了後も継続してデータの更新ができるような仕組みづくりを意識して執行することとしたい。
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Research Products
(2 results)