2018 Fiscal Year Research-status Report
学力保障を基盤にした「持続可能な開発のための教育」の評価方法とカリキュラムの開発
Project/Area Number |
15K17351
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
木村 裕 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (90551375)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 持続可能な開発のための教育 / 教育評価 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学力保障を基盤に据えた「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development:以下、ESD)」の実践を日本の学校教育の場に広げるために、理論と実践の往還を重視した教育方法学的アプローチによって、教育目標の設定と教育評価の方法論の構築を行うとともに、それに基づくカリキュラムを開発することを目的としている。平成30年度の主な研究成果は、以下の3つにまとめられる。 1つ目は、ESDに関する取り組みを充実させるための教育目標の設定と教育評価の方法論に関する研究の進展である。具体的には、オーストラリアで全国的に展開されてきた「オーストラリア・サステイナブル・スクール・イニシアティブ」に関する取り組みに焦点をあてて、理論と実践に関する資料収集やインタビュー調査、ならびにそれらを通して得られた資料の検討などを進めた。そしてその結果をふまえて、教育目標の設定や教育評価の方法論を検討する際には「カリキュラム編成」や「授業づくり」に加えて「学校づくり」を視野に入れた取り組みを行うことの重要性と、そうした取り組みの進め方の具体像の一端を明らかにした。 2つ目は、国内の学校現場における実践づくりに関する研究の進展である。具体的には、小学校および中学校の教員とともにESDの視点ならびに要点を位置づけた実践づくりに取り組み、教育目標や教材、教育評価のあり方などについて検討しながら、カリキュラム開発などを行った。現在、それらの成果をふまえて、より多様な文脈で活用可能なカリキュラムの開発や実践づくりの指針の整理などを進めているところである。 3つ目は、自身の研究成果の発信である。具体的には、研究成果の1つ目に挙げた内容を整理し、学会発表ならびにそれに基づく論文執筆を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度までに、教育目標の設定や教育評価の方法論に関する理論的な枠組みや実践のあり方の整理、カリキュラム開発の指針の明確化、具体的な実践づくりとその検証等に関する研究を進めてきた。当初の計画では今年度のうちにそれらの研究成果の整理と発信を行い、本研究をまとめる予定であったが、今年度はこれまでに収集してきた資料等の検討や実践づくり等に重点を置いたため、本研究全体のまとめについては、やや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」欄に示したようにやや遅れが生じているが、教育目標の設定、教育評価の方法論に関する理論的な枠組みや実践のあり方の整理、カリキュラム開発の指針の明確化、具体的な実践づくりとその検証等に関する研究を進めてきている。 次年度は、これらの研究を継続しつつ、本研究全体を通して得られた研究成果を整理してまとめるとともに、学会発表や論文執筆などを通じて発信する予定である。これにより、学校現場における取り組みの進展にも寄与するとともに、国内外の研究者や実践家とのネットワークの拡大・深化や議論の進展をめざしたい。
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Causes of Carryover |
(理由) 昨年度、未使用額が生じた。この未使用額と今年度の配分額を今年度のみで使い切ることができなかったため、次年度使用額が生じることとなった。 (使用計画) 次年度はこの次年度使用額を利用して、これまでの研究成果の整理・まとめと学会発表等を通した発信を行う予定である。
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Research Products
(3 results)