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2016 Fiscal Year Research-status Report

生涯学習社会における学校教育の役割に関する考察 -生涯学習国イタリアの事例から-

Research Project

Project/Area Number 15K17360
Research InstitutionKyoto University of Education

Principal Investigator

徳永 俊太  京都教育大学, 大学院連合教職実践研究科, 准教授 (10582265)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsイタリア / 学校教育 / 教員養成 / 民間教育研究団体 / 歴史教育 / 開かれた学校
Outline of Annual Research Achievements

2016年度はイタリアにおける教員養成と民間教育研究団体に焦点をあてて研究を行った。
教員養成に関しては、パンチェーラの著作を中心に文献研究を行い、社会科系教員の教員養成において、民間での養成と教育行政における養成がどのように関係しているのかを明らかにした。特に大学院レベルでの教員養成に着目して、研究を進めた。2016年6月にイタリアのパドヴァ大学のパンチェーラ教授を訪問し、新しい教員養成の方向性について資料提供と情報提供を受けた。調査の結果は、2016年7月の日本カリキュラム学会において、発表を行った。
民間教育研究団体に関しては、雑誌『学校と街』の文献研究を中心に行い、学校教育に新たな役割が求められた1970年代のイタリアにおいて、「開かれた学校」をテーマにどのような議論がなされたのかを明らかにした。研究成果は2016年8月の日本教育学会のラウンドテーブルで発表し、京都教育大学紀要に投稿をした。(2017年9月掲載予定)また民間研究団体の現在の活動を明らかにするために、前述した2016年6月と2017年3月に民間教育研究団体LANDISの事務所を訪問し、LANDISのこれまでの研究についての資料提供を受けた。2017年3月には、LANDISに所属している小学校教師、中学校教師、高校教師を紹介してもらい、歴史科の授業観察を行った。LANDISの活動については、発表等は行っていない。
これらの研究とは他に、イタリアのコンピテンシーに関わる議論について、継続的に文献研究を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

計画では、発表2本と論文2本を予定していた。発表のうち一本はラウンドテーブルでの発表となったが、予定通りに行うことができた。イタリアのコンピテンシーに関わる査読論文(共著)に取り組んでいたために、教員養成に関わる論文を執筆することができなかった。論文は2本執筆予定であったので、この点を持って研究がやや遅れていると評価している。
イタリアへの調査旅行に関しては、今年度の計画では一回としていたが、仕事の調整がうまくいったので、2回の調査旅行を行うことができた。これで初年度に立てていた計画の通り、2年次終了までに調査旅行を完了することができ、1年次の計画の遅れを取り戻すことができた。

Strategy for Future Research Activity

学会での研究発表を1回(2017年8月、日本教育学会)、査読論文を1本(2017年9月投稿、『カリキュラム研究』)、論文を1本(2017年9月投稿、京都教育大学紀要)、報告書の執筆を予定している。
論文は昨年度執筆することができなかった教員養成に関わる論点を生涯学習との関わりの中で明らかにするものとする。学会発表と査読論文の執筆は、市民性(イタリア語ではcittadinanza)という言葉に着目し、学校教育で身につけられる市民性が歴史の中でどのように変遷し、それが生涯学習とどのように関わってきたのかを考察していく。報告書は、これまでの研究を総括する形で、イタリアの学校教育がどのような役割を果たし、それが日本の教育にどのような示唆を与えるのかを明らかにする。
今年度の研究は、これまで収集した資料の分析を中心に行っていく。

Causes of Carryover

当初の予定では、当該年度に研究調査旅行を1回行うこととしていたが、実際は2回行うことになった。また1年目に購入した文献を十分に分析できていないため、当該年度では新たな文献購入を見送った。以上の理由から当該年度の使用計画を一部変更した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

文献の購入、複写依頼、学会発表のための旅費と最終年度の報告書の作成のために残額は使用する。

  • Research Products

    (7 results)

All 2017 2016

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 主体的・対話的で深い学びを実践するための論点 ー多様な教育実践を参照してー2017

    • Author(s)
      徳永俊太
    • Journal Title

      京都教育大学大学院連合教職実践研究科年報

      Volume: 6 Pages: 1-12

  • [Journal Article] 1970年前後のイタリアにおける学校の変革に関する考察  ―雑誌『学校実践』の分析を通して―2017

    • Author(s)
      徳永俊太
    • Journal Title

      京都教育大学紀要

      Volume: 131 Pages: 印刷中

    • Acknowledgement Compliant
  • [Journal Article] イタリアの全国学習指導要綱における教育目標と評価の関係 -コンピテンスを視座として-2016

    • Author(s)
      徳永俊太・杉野竜美
    • Journal Title

      教育目標・評価学会紀要

      Volume: 26 Pages: 31-40

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 学校後教育(doposcuola)の議論に見るイタリアの学校教育(ラウンドテーブル イタリア教育学研究Ⅱ -dopo scuolaと giardino d’infanziaをめぐって)2016

    • Author(s)
      徳永俊太
    • Organizer
      日本教育学会
    • Place of Presentation
      北海道大学
    • Year and Date
      2016-08-22
  • [Presentation] イタリアにおける歴史科教員の養成論 ー能力と学習内容との関係に焦点をあててー2016

    • Author(s)
      徳永俊太
    • Organizer
      日本カリキュラム学会
    • Place of Presentation
      香川大学・香川大学附属高松小学校
    • Year and Date
      2016-07-03
  • [Presentation] イタリアの教育改革の変遷 -ヨーロッパの枠組みとの異同-2016

    • Author(s)
      杉野竜美・徳永俊太
    • Organizer
      日本比較教育学会
    • Place of Presentation
      大阪大学
    • Year and Date
      2016-06-25
  • [Book] 『戦後日本教育方法論史 下 ー各教科・領域等における理論と実践』2016

    • Author(s)
      田中耕治編著
    • Total Pages
      262
    • Publisher
      ミネルヴァ書房

URL: 

Published: 2018-01-16  

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