2016 Fiscal Year Research-status Report
高校教育から労働社会への移行過程を再編成する教育実践の展開論理
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15K17396
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Research Institution | Nara Saho College |
Principal Investigator |
杉山 晋平 奈良佐保短期大学, 地域こども学科, 講師 (30611769)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教育学 / 学習論 / 移行過程 / 高校教育 / 労働活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、定時制高校において展開されている「実社会の生産活動に基づく地域連携型教育実践プロジェクト」を対象としたフィールドリサーチを実施し、(1)高校教育と職場を往還する若者たちの学習経験、(2)それを支える学校教員、協力企業、地域関係者等の意識やかかわりの変容、そして、(3)具体的な実践を媒介して構築されていく組織間連携・コミュニティ形成という三層のプロセスの相互作用を分析し、高校教育から労働社会への移行過程を再編成する教育実践の展開論理を明らかにして行くことを目的としたものである。 平成28年度は、前年度に着手した調査活動を継続しながら、実際の実践展開に即したフィールドリサーチを進めることができた。特に、カナダ・韓国の研究者を交えながら、研究協力対象の地域にある定時制高校・民間企業・市民活動の実践交流をコーディネートし、今後の分析課題について検討を深めることができた。 それと並行して、本研究の目的である「地域に根ざした新しいキャリア教育実践モデルの開発」を見据え、現場教員の協力も得ながら調査研究の成果発表の準備を進めることができた。具体的には、研究協力対象以外の地域(3ヶ所)において、高校教員・教育委員会・大学関係者が参加する実践研究会をコーディネートし、本研究で協力を得ている定時制高校の現場教員とともに「地域に根ざした新しいキャリア教育実践モデルの開発」の構想・中間成果・課題の検討を集中的に進めた。加えて、それらの地域の関係者との間で継続的に研究交流を深めていくネットワークを立ち上げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の進捗状況については、概ね順調である。前年度に引き続き、定時制高校との協働実践研究に取り組み、データの収集と分析を進めることができた。また、最終年度の研究成果発表に向けて、関連学会の国際シンポジウムの機会を活かして、カナダや韓国の取り組みについて情報収集し、実践分析の視点や課題を明確にすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は、実社会の生産活動と定時制高校における教育活動とが相互に作用しながら展開する「地域連携型キャリア教育プログラム」を対象にしたフィールドリサーチを通じて、高校教育から労働社会への移行過程を再編成する教育実践の展開論理を明らかにすることを目的としている。最終年度にかけて、実践の持続的展開を支えるコーディネーターの役割と「実践の制度化(institutionalization)」をめぐる問題についてさらに検討を深めていく。 最終年度は、できる限り多くの事例研究を通じて得られた知見を参照しながら、研究成果のより広範な、実効性の高い普及を目指す。
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Causes of Carryover |
残額に相当する物品を購入するタイミングが当初の予定より遅れ、支出にかかわる手続きが年度をまたいでしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
年度が明けてすぐに支出にかかわる処理が済んでいるため、平成29年度の使用計画に大きな変更は生じない。
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Research Products
(1 results)