2016 Fiscal Year Research-status Report
高等学校情報科におけるビジネスゲームを利用した教育実践プログラムの開発
Project/Area Number |
15K17410
|
Research Institution | Shoin University |
Principal Investigator |
立野 貴之 松蔭大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50564001)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 教科「情報」 / 情報の科学 / ビジネスゲーム / モデル化とシミュレーション / 教科教育学 / 各教科の教育 / 教育学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「情報の科学」の「モデル化とシミュレーション」の学習内容と問題点を分析し、ビジネスゲームを利用した授業による解決策の確立を目的としている。当該年度は、まず、IDに着目した基礎研究の知見を整理し、体系的にまとめることに時間をかけた。そして、大学生と高校生を対象に教科「情報」に関する調査を行った。具体的には、「モデル化とシミュレーション」の単元を受講したグループと、未受講のグループで分けて分析を行った。1クラスは30~40名程度とし、小グループに分けて、特に情意面や経験に関わる内容についてインタビューやフォーカスグループの議論を行った。ここで得られた質的データに基づいてアンケートの項目を作成して、1000名規模のアンケート調査を実施した。 システム開発に関しては、Price Gameがタブレットに対応するよう改良を加え、バージョンアップを繰り返した。タブレットに対応したPrice Gameによる授業設計の開発と検証実験を実施し、申請者が実施してきた実践研究の調査結果を加え考察を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題を計画通りに進めるためには、調査や実験に参加する生徒が多く求められる。計画時では、申請者によって依頼をした高校教員数名の協力が確定していたが、スケジュールが合わず、一部の高校生を対象とした調査が、平成29年度前期に実施することとなった。一方、Price Gameの改良は予定より順調に進んでおり、広く研究者からアドバイスを受けたことにより、成果発表が予定より多く行えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
上述の調査結果に基づいた授業プログラムの仮説モデルを開発し、その検証を行う。予定では、再度1クラス40人程度の高校生に協力をお願いし実践授業を行う。実践では、Price Gameの行動ログや質問紙のデータを収集するだけでなく、実験参加者へのインタビューも行い、多面的な分析を行う。Price Gameのシステムに関しては、タブレット対応した結果、必要となった改善を進めていき、スマートフォンへの対応も視野に入れ改良を行う。
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、当該年度に実施した学生を対象とした実践において、謝礼が生じなかったため使用をしなかった。また、旅費に関して、国際会議の参加が台湾のみであったため予定より出張費を抑えられた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、利用サーバとソフトウェアのライセンスにかかる費用と、プログラム改良に関する謝金や消耗品からの使用を計画している。また、より多くの成果報告を行うため国際会議への検討もしているため、旅費として利用する。
|