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2016 Fiscal Year Research-status Report

ウイルスの生きたまま観察も可能とする手法、及びそれを実現するためのDLC膜の開発

Research Project

Project/Area Number 15K17469
Research InstitutionHiroshima International University

Principal Investigator

上月 具挙  広島国際大学, 保健医療学部, 講師 (50352026)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords電子透過膜 / DLC
Outline of Annual Research Achievements

2016年度は主に1.電子透過膜(DLC)のサイズと膜厚の最適化、2.生体試料を大気圧下で観察するための試料ホルダーの試作について研究を行った。
1.電子透過膜のサイズと膜厚の最適化
電子透過膜のサイズ50[μm]×50[μm]、100[μm]×100[μm]、200[μm]×200[μm]において、膜厚50[nm]、100[nm]、200[nm]とした時の真空-大気間における圧力差に対する電子透過膜の耐久性評価を行った。その結果、電子透過膜のサイズが大きいと強度を保つことができなかったが、サイズが50[μm]×50[μm]の場合においては、膜厚50[nm]においても圧力差に対しては十分な強度を持っていることが分かった。しかし、この条件において観察試料が水分を含まない金属メッシュ等の観察には成功したものの、水分を含む試料の観察については、観察中に膜が破損することが多く、生体サンプルの観察には適さないことが分かった。これは、電子線が膜に与えるダメージや電子線照射による水溶液の蒸発などが原因であると推測している。膜厚100[nm]においては、含水試料をセットした場合においても膜は破損することなく、30分の電子線連続照射にも耐えうる強度があることを確認した。
2.生体試料を大気圧下で観察するための試料ホルダーの試作
電子透過膜のサイズ50[μm]×50[μm]では視野の確保に乏しいため、視野の確保のため、縦横に10個×10個、計100個の電子透過膜をそれぞれ50[μm]間隔でセットする方法をとることとし、試料ホルダーを作製した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初予定していた項目はおおむね行うことができているが、観察試料が多くの水溶液に覆われている場合には、水溶液における電子の散乱が激しく観察することが困難である。観察試料と電子透過膜の間に存在する水溶液の量をいかにして減らすかが今後の検討事項として残されている。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画に加え、観察試料と電子透過膜の間に存在する水溶液の調整が必要となった。今後の具体的な研究は、
1.新たな課題となった水溶液の量の調整方法の検討
2.生体試料が死滅しないであろうと予想する加速電圧数kVによる生体サンプルの観察
を計画している。

Causes of Carryover

電子透過膜の作製、試料ホルダ試作において当初の予定より少ない枚数、個数で実験を進めることができたため、繰越額が発生した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

追加課題となった観察試料と電子透過膜の間に存在する水溶液の量の調整について、電子透過膜、試料ホルダが必要となる。これらの作製に関する消耗品費として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ウイルスの生きたまま観察を実現するためのDLCの電子線に対する耐久性評価2017

    • Author(s)
      上月 具挙、縄稚 典生、塩野 忠彦
    • Organizer
      第64回応用物理学会春季学術講演会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2017-03-14 – 2017-03-17

URL: 

Published: 2018-01-16  

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