2018 Fiscal Year Annual Research Report
Time-resolved spectroscopy on photo-dissociative molecules using short-wavelength free-electron lasers
Project/Area Number |
15K17487
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福澤 宏宣 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40541834)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自由電子レーザー / ポンプ・プローブ計測 / 運動量相関計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、X線自由電子レーザー施設SACLAの硬X線ビームラインBL3において、X線照射で誘起される超高速分子解離を観測した。重元素を含む分子にX線を照射すると、重元素サイトで選択的にX線吸収が起こり、オージェ過程による価数上昇、分子内での電荷再分配の後、多価になった分子がクーロン反発力により激しく解離する。一連の過程を解明するため、本研究では、放出される複数の原子イオンを、運動量多重計測装置により同時計測した。また、運動量相関から単一の分子から放出されたイオンの組合わせを抽出した。X線をポンプ光、近赤外光をプローブ光としたポンプ・プローブ計測により、フェムト秒オーダーの時間分解運動量相関計測に成功した。 ジヨードメタン分子を標的試料とした実験からは、最終生成物であるイオン収量の時間依存性から、X線誘起により起こる過程の過渡励起状態の時間変化を抽出する解析法を考案した。 2種類の重元素を含むブロモヨードメタン分子を標的試料とした実験からは、ヨウ素原子サイトで選択的にX線吸収を起こし、ヨウ素原子イオンと臭素原子イオンとで異なる時間依存性を観測した。この結果から、分子内での電荷移動に関する情報が得られると考えられる。 期間全体を通じて、自由電子レーザーと光学レーザーという異なる光源を組み合わせたポンプ・プローブ計測を実施する手法を確立した。また、国内外の放射光施設等での実験により、自由電子レーザー施設で用いる試料や観測する過程を選定することで、限られた自由電子レーザーのビームタイムを効率よく運用することが出来た。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Radiation-Induced Chemical Dynamics in Ar Clusters Exposed to Strong X-Ray Pulses2018
Author(s)
Kumagai Yoshiaki、Jurek Zoltan、Xu Weiqing、Fukuzawa Hironobu、Motomura Koji、Iablonskyi Denys、Nagaya Kiyonobu、Wada Shin-ichi、Mondal Subhendu、Tachibana Tetsuya、Ito Yuta、Sakai Tsukasa、Matsunami Kenji、Nishiyama Toshiyuki、Umemoto Takayuki、Nicolas Christophe、Miron Catalin、Togashi Tadashi、Ogawa Kanade、et al.
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Journal Title
Physical Review Letters
Volume: 120
Pages: 223201
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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