2018 Fiscal Year Annual Research Report
Topology from a prospect of group invariant orderings and its applications
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15K17540
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 哲也 京都大学, 理学研究科, 准教授 (00710790)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オープンブック分解 / 一般化ねじれ元 / 接触構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
順序構造と低次元トポロジーに関連する問題として、両側不変な順序構造の存在の障害として現れる、群の一般化ねじれ元について茂手木公彦氏(日本大学)、寺垣内政一氏(広島大学)と研究を行った。特に、3次元多様体の基本群の一般化ねじれ元について、その構成方法及び3次元多様体の素分解・JSJ分解での振る舞いを調べた。成果として一般の群について『一般化ねじれ元を持たない群の自由積は一般化ねじれ元を持たない』という未解決問題を肯定的に解決した。解決にあたっては、安定交換子長などの幾何学的群論の手法を用いた。また、デーン手術により一般化ねじれ元を組織的に構成する方法を開拓した。
昨年度に引き続き、川室圭子氏(Iowa大学)との共同研究でopen book foliationの理論の研究を進めた。一般の接触三次元多様体内のtransverse結び目及びLegendrian結び目の補空間の被覆についてのtight性・overtwisted性の研究を行い、Etnyre-Ngの未解決問題集(2003)に挙げられた問題のいくつかを否定的に解決した。また、関連する問題で完全に解決できなかったものについても、反例となるものの候補を与えた。また、川室氏・Jesse Hamer氏(Iowa大学)との共同研究により、結び目に対して定義される様々なpositivityについて、そのalmost版の一般化及び相互関連を調べ整理し、いくつかの非自明な関係を証明するとともに新たな予想を定式化し、特別な場合についての証明を与えた。また、Braidのflype操作を活用することで、12交点以下の結び目のpositivityのうち、知られていなかったものについてほぼすべてを決定することに成功した。
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Research Products
(5 results)