2016 Fiscal Year Research-status Report
2重調和写像・2重調和部分多様体の分類問題の研究とその応用
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15K17542
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
前田 瞬 島根大学, 総合理工学研究科, 講師 (00709644)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 調和写像 / 極小曲面 / 2重調和写像 / 2重調和部分多様体 / BMO予想 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目の研究をより発展させる研究を行った。特に,ターゲットの曲率が抑えられている時,また,特に球面内の2重調和部分多様体の研究を行った。そして,「球面内の2重調和部分多様体は平均曲率一定な部分多様体であろう」という,BMO予想の部分的解決を行った。得られた結果は以下の通りである:1. ドメインがコンパクトのとき,第2基本形式が抑えられていると2重調和部分多様体は自明なものすなわち極小部分多様体しか存在しないことは知られていた。一方でドメインが完備の時は自明なもの以外が存在するか否か分かっていなかった。本研究ではより一般に,ターゲットの曲率が上から抑えられている場合を考え,平均曲率に関するある種の弱い積分条件の元で,自明なものしかないことを示した。また,ドメインのRicci曲率が抑えられている時にも同様の結果を得た。2. 球面内の2重調和超曲面を研究し,ドメインの完備性と第2基本形式の仮定及び,非常に弱い積分条件の元,BMO予想の部分的解決を行った。この論文では Ricci soliton で使われているテクニックをbiharmonic へ応用したものである。3. Yong Luo 氏から共同研究の申し出があり,共同研究を行った。この研究により上述した 2の積分条件をさらに弱いものとした。積分条件の仮定を非常に弱いものとするために,log を重ねて使い,積分条件の order を緩めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Yong Luo氏から共同研究の申し出があり,BMO予想の部分的解決ができ,昨年度の研究を更に発展させることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は様々な角度から解決すべき問題を見るために,多くの共同研究を行っていく。特に,アメリカの研究者との共同研究を行うことで,突破口を見つけたい。
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Causes of Carryover |
大学の業務等により出張を1日とりやめなければならなかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用できなくなってしまったUSBがあったため,その購入に充てる。
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Research Products
(2 results)