2018 Fiscal Year Research-status Report
2重調和写像・2重調和部分多様体の分類問題の研究とその応用
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15K17542
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
前田 瞬 島根大学, 学術研究院理工学系, 講師 (00709644)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アインシュタイン多様体 / 山辺ソリトン / 回転対称 / Cotton tensor / vertical cylinder / totally umbilical / semi-parallel |
Outline of Annual Research Achievements |
Ye-Lin Ou, Yu Fu との共同研究により,球面とRの直積多様体内のsemi-parallel 2重調和超曲面の分類定理を与えた。特に,totally umbilical な2重調和超曲面及び,平坦な2重調和曲面の分類定理を与えた。totally umbilical 2重調和超曲面については4次元以外の場合に一般的な分類定理があったが,4次元の場合には研究が進展していなかった。本研究では4次元の場合も分類を与えることができており,今後の2重調和超曲面の研究に有効であると思われる。また,類似の研究を双曲空間とRの直性多様体内の2重調和超曲面に対しても行った。この研究により,自明でない2重調和超曲面はほぼないであろうことが分かった。更に最大値原理を用いて,次の結果を示した: アインシュタイン空間とRの直積多様体内のリッチ曲率が非正である完備2重調和超曲面が (a) 平均曲率HがL^p(p>=2)空間に含まれる かつ 角度関数に関してある種の積分条件が満たされる,(b)平均曲率が調和で下からある定数で抑えられている,もしくは,(c) 角度関数が調和かつ超曲面のスカラー曲率が一定である。この時,極小もしくは vertical cylinderである。 また,Cao-Sun-Zhangの結果と完備勾配リッチソリトンに対する研究を応用して,完備勾配山辺ソリトンの研究を行なった。そして,3次元 divergence-free Cotton tensor を持つ完備勾配安定山辺ソリトンは回転対称なもののみであることを示した。更に,類似の結果を完備勾配縮小及び拡大山辺ソリトンに対しても得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本学術振興会海外特別研究員として米国で研究を行うことになった。しかし,所属研究機関における公共交通機関(バス及び電車)がなく,事前に調べてあったタクシー会社も使用できない状況にあった。更に,日本における所属大学の規定により,自家用車を使用しての移動も認められなかったため,多くの予定していた研究集会への参加を見送ることとなった。そのため,思うように情報収集等が進まず,研究が遅延することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,semi-paralleの仮定を外すため,球面とRの直積多様体内の2重調和回転曲面の研究をスカラー曲率に関するある種の仮定の元で研究を行い,分類定理を与えることを目標とする。
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Causes of Carryover |
日本学術振興会海外特別研究員として米国で研究を行うことになった。しかし,所属研究機関における公共交通機関(バス及び電車)がなく,事前に調べてあったタクシー会社も使用できない状況にあった。更に,日本における所属大学の規定により,自家用車を使用しての移動も認められなかったため,多くの予定していた研究集会への参加を見送ることとなった。そのため,思うように情報収集等が進まず,研究が遅延することとなった。残額は次年度の旅費及び研究のための必要物品の購入に充てる。
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