2017 Fiscal Year Annual Research Report
An irregular version of conformal field theory and Painleve equations
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15K17560
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
名古屋 創 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (80447367)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | conformal field theory / Painleve equations / conformal blocks |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には、Virasoro 代数のランク r の Whittaker 加群からランク r の Whittaker 加群への不確定頂点作用素の存在及び一意性を証明した。応用として、第4,5パンルヴェ方程式のタウ関数の無限遠点における Fourier 展開を不確定共形ブロックで構成するという予想を得た。この結果については、論文を投稿し受理された。[J. Math. Phys. 56, (2015), 123505]
平成28年度には、3点不確定共形ブロックの組み合わせ論的表示を、対応する合流型超幾何積分の不確定特異点における展開を、Schur 多項式を用いて表すことで得た。この結果については、論文を投稿し受理された。[Josai Mathematical Monographs ,10, (2017), 81-95] また、Virasoro 代数の Verma 加群からランク r の Whittaker 加群への不確定頂点作用素の存在及び一意性を証明した。
平成29年度には、Virasoro 代数のランク r の Whittaker 加群からランク r の Whittaker 加群への不確定頂点作用素で展開が半整数のべきで表されるものを考察し、分岐型不確定頂点作用素の定義を与えた。分岐型不確定共形ブロックを用いて、第2,3パンルヴェ方程式の無限遠点における Fourier 展開公式の予想を与えた。以上の結果を論文としてまとめ投稿した。研究期間全体を通じて、Virasoro 代数の場合に、期待される全ての不確定頂点作用素の定義を与え、パンルヴェ方程式のタウ関数の Fourier 展開公式を不確定共形ブロックで表すという予想を得た。一般の場合の不確定頂点作用素の定義を考察すること及びパンルヴェ方程式のタウ関数の Fourier 展開公式を証明する上で意義ある結果と思われる。
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Research Products
(2 results)