| Outline of Annual Research Achievements |
1. 藤原氏, 若杉氏とでN次元トーラスとユークリッド空間上の弱2連立ギンツブルクランダウ方程式の解の爆発を研究した. この系に対し, 爆発解の振る舞いは理解されていなかった. 我々は, 対応する連立常微分方程式の爆発解を発見し, それを用いて偏微分方程式の有限時間爆発解の存在を示した. これは国際誌Electronic J. Diff. Equsに掲載済みである.
2. 側島氏と尺度不変臨界な時間変数に依存した摩擦項と絶対値p乗の非線形項を持つ波動方程式の解の爆発を研究した. 藤田臨界以下の場合と藤田臨界以上かつ摩擦項の係数が小さい場合の解の爆発が知られていた. しかし, 係数が先行研究のものより大きい場合, 解の大域的存在は未解決であった. 我々は, '14年のZhou-Hanの試験関数法を改良することで係数がある程度大きな場合かつ修正ストラウス臨界指数以下の場合に小さな初期値に対する解の爆発を示した. さらに修正ストラウス臨界指数の場合に, 解の最大存在時刻を上から(摩擦項のない場合を含む)評価式を示した. これは国際氏Math. Ann.に掲載されている.
3. 戍亥氏と時間変数に依存した摩擦項が効果的に働く場合の絶対値p乗の非線形項を持つ波動方程式の解の爆発を研究した.摩擦項がある程度効果的に働き, pが藤田指数以下の場合に, 解の爆発が示された. 爆発時刻の評価も研究されていた. しかし, 藤田指数の場合, 爆発時刻の評価に改善の余地を残していた. またOverdampingとの境では, 解の大域存在でさえ未解決であった. 我々は, 18'Lai-Zhouの論文の証明を修正及び応用することで, すべてのEffective dampingかつ藤田指数以下の場合に, 解の最大存在時刻の最適評価を導出した. これは国際雑Diff. Int. Equsに採録が確定している.
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