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2017 Fiscal Year Research-status Report

重元素多価イオンの帯域放射特性を応用したレーザー生成プラズマ光源のスペクトル制御

Research Project

Project/Area Number 15K17728
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

大橋 隼人  富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 講師 (60596659)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2019-03-31
Keywords多価イオン / レーザー生成プラズマ / 光源 / 軟X線~極端紫外 / 電子ビームイオントラップ
Outline of Annual Research Achievements

核融合科学研究所が所有する多価イオン源である小型電子ビームイオントラップ(Compact EBIT; CoBIT)および軟X線~EUV領域用分光器を用いて,レーザー生成プラズマ(LPP)分光実験において水の窓領域でn=4-n'=4(Δn=0)遷移の発光が報告されている多価ビスマス(Bi)イオンと多価鉛(Pb)イオンについて,価数制御発光スペクトルの詳細な電子ビームエネルギー依存性測定を行った。
波長領域1~6nmおよび9.5~16.5nmの同時発光測定においてCoBIT内の多価イオンの最高価数をBiは16~31価,Pbは11~36価とする条件下で発光ラインを観測し,主要な発光ラインは報告値およびFlexible Atomic Code計算と比較することにより4f-5g, 4f-6gおよび5s-5p遷移と同定された。4f-5g遷移はイラスト線であるためその価数において主要な発光となり,光源としての水の窓領域への寄与は考慮すべきである。しかしながら,基底状態の最外殻電子配置が4f^{14}となるNd様イオンでは4f-5g移の発光が弱く観測されたためシミュレーション計算を行ったところ,プラズマ中のNd様イオンにおける占有率が第一励起状態の4f^{13}5s状態が44%,基底状態の4f^{14}状態が1%となった。このため,イラスト線である4f-5g遷移が弱く観測されたと考えられる。この現象はPopulation Trappingと呼ばれ,Pm様イオンにおいて基底状態の4f^{14}5s状態よりも第一励起状態の4f^{13}5s^2状態の方がプラズマ中で多く生成されるということが報告されていたが,本研究ではNd様イオンでも同様のPopulation Trappingが生じていることが実験的に観測された。これらの結果は時間発展するLPPのシミュレーション計算を行う上で重要な情報である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

計画時に使用予定だった既存実験装置(レーザー,真空排気装置等)の利用可能状況の変化により,代替品の用意や実験環境の見直しが必要となったため。
また,昨年度は研究代表者の所属環境の変化に伴う他業務が多忙を極めたため。

Strategy for Future Research Activity

本学における真空装置関連の実験環境再配備は資金・時間を要するため,再整備を調整しつつもレーザー生成プラズマ分光実験を宇都宮大学,多価イオン分光実験を核融合科学研究所および電気通信大学の研究協力者と相談して実施する。また,現在までの実験結果,計算結果および報告データから,理論計算によって各波長領域についてLPP光源の候補元素のスペクトル構造解析やシュミレーションを行い,適宜論文化する。

Causes of Carryover

計画時に使用予定だった既存実験装置(レーザー,真空排気装置等)の利用可能状況の変化により,代替品の用意や実験環境の見直しが必要となったため。また,昨年度は研究代表者の所属環境の変化に伴う他業務が多忙を極めたため。
使用計画としては,研究成果を現在論文化しているのでその投稿費用と,本研究課題に関連する内容で国際学会の招待講演依頼を受けているため,その参加費や旅費を計上する。また,真空装置用品や学外における実験の旅費にあてる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] EBITを用いた多価Biイオンの軟X線分光2017

    • Author(s)
      石見良太,大橋隼人,坂上裕之
    • Organizer
      原子衝突学会第42回年会

URL: 

Published: 2018-12-17  

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